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[ サスペンス ] 血のなかのペンギン |
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デイヴィッド・アリグザンダー | 出版月: 1964年01月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1964年01月 |
No.1 | 6点 | kanamori | 2014/08/19 20:21 |
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探偵事務所に雇われたばかりの帰還兵の”おれ”ことテリー・ルックの初仕事は、浮気調査のためにホテルの隣部屋である女性を見張ること。ところが、飲んでホテルの自分の部屋に帰ると全裸女性の死体が椅子に座って待っていた---------という発端の、アリグザンダーのデビュー長編。
アリバイを証明してくれるはずのバーの店主ら全員の否定証言、戦争の後遺症で精神が不安定ということもあり、窮地に追い込まれるテリーどうする?という前半は、よくある巻き込まれ型のサスペンスですが、本当の主人公トミー・トゥートーズという風変わりな老富豪が登場する後半からが面白い。 豪邸の敷地内に何匹もペンギンを飼っていたり、社会の落伍者たちが屯するニューヨークの浮浪者街にリンカーンで乗り付け、高級酒をふるまったりする変人トゥートーズのキャラクターが魅力的だ。解説では、「ネロ・ウルフを連想させる」とあるが、飲んだくれの落伍者たちを使って容疑者の動向を探らせるところなど砂絵のセンセーを思わせるw 大活躍?をするペンギンのクレオ嬢のその後も気になるところですが、シリーズ第2作が邦訳されていないのが残念。 |