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[ サスペンス ] 殺意が芽生えるとき |
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ロイス・ダンカン | 出版月: 2014年02月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
論創社 2014年02月 |
No.1 | 6点 | kanamori | 2014/04/15 18:39 |
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事故で夫を亡くし実家を離れて海辺のコテージで2人の子供と暮らすジュリアの身辺で、幼い娘と息子を標的に不審な災難が次々と起こる。かつて恋人だったロジャーの仕業だと勘ぐったジュリアは、彼の自宅を訪ねるが、そこには銃で撃たれたロジャーの死体が横たわっていた-------。
サスペンス小説の先輩作家であるマーガレット・ミラーやヘレン・マクロイの傑作群と比べると、心理描写やサスペンス展開がオーソドックス、特別な個性が見当たらないので、やや物足りない感じを受けましたが、伏線やミスディレクションを巧みに配したフーダニット・ミステリとしては及第点を付けたい。 状況証拠から犯人はジュリアの家族関係者の中にいるのは明白のように思えながらも、一種の家族小説のような内容でもあるので、読者は心理的に”殺意”の所在を掴みにくいという側面があるのかもしれない。 かなり後味の悪い真相ではあるものの、子供たちの存在がジュリアの救いになっている。 |