海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ ハードボイルド ]
龍神町龍神十三番地
船戸与一 出版月: 2002年11月 平均: 5.00点 書評数: 1件

書評を見る | 採点するジャンル投票


徳間書店
2002年11月

No.1 5点 2013/08/26 10:28
因習が根付く僻地・龍ノ島(五島列島の架空の島)が舞台。
無抵抗な強姦殺人犯を射殺して刑に服し、出所してきた元刑事・梅沢信介が、高校時代の同級生である龍神町の町長から島で起きた変死に関する調査の依頼を受けて、ひとり島へやってくる。その島にはワルたちがのさばっていた。
梅沢はその町を浄化してゆく、となれば、まるで「荒野の用心棒」か「赤い収穫」の焼き直しですが、そうとはならず、奇妙な人物が続々と登場し、殺人事件がつぎつぎに起こり、不可解で、人間関係のどろどろした推理ドラマへと発展していきます。
予想以上のミステリー性が感じられ、楽しめました。

少し余談です。
本作の映像化作品(テレビ局の50周年記念)の再放送をテレビで先に観ていました。
ドラマは人間関係や背景の描写の省略が多く、酷い出来でした。映画でみられるような背景描写の省略とはちがい、あまりにも唐突だったり、尻切れトンボだったりと中途半端このうえなしです。
それに、10年前とはいえ、椎名桔平にあんな異様で無様な役を演じさせるのもどうかな、と。まあ、いまでも、「謎解きはディナー・・・」の風祭警部みたいな変な役を演じてますけどね(笑)。二枚目になっても役を選ばない立派な役者ということなのでしょうか。

とにかく、このドラマにくらべ原作はまともでした。


キーワードから探す
船戸与一
2002年11月
龍神町龍神十三番地
平均:5.00 / 書評数:1
1995年05月
蝦夷地別件
1991年11月
砂のクロニクル
平均:8.00 / 書評数:3
1990年07月
炎 流れる彼方
平均:5.00 / 書評数:1
1989年10月
メビウスの時の刻
平均:7.00 / 書評数:1
1988年06月
伝説なき地
平均:8.00 / 書評数:1
1987年04月
猛き箱舟
平均:8.00 / 書評数:2
1985年01月
神話の果て
平均:7.00 / 書評数:1
1984年08月
山猫の夏
平均:8.40 / 書評数:5
1981年07月
夜のオデッセイア
平均:7.00 / 書評数:3
1979年03月
非合法員
平均:6.00 / 書評数:1