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[ 本格/新本格 ] 三毛猫ホームズのクリスマス 三毛猫ホームズシリーズ |
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赤川次郎 | 出版月: 1984年12月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
光文社 1984年12月 |
光文社 1987年12月 |
角川書店 1988年12月 |
No.1 | 5点 | 大泉耕作 | 2012/07/31 23:57 |
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『~の推理』に引き続いて読み始めようと思い、何でも構わないから三毛猫シリーズの列を探しましたが、その当時のあのジャニ系ドラマの人気が辛うじて中学生内で起こり、最後に残されていた一冊が本書。図書館にて借りました。
殆ど感想文のようになってしまいますが、お許しください。 「三毛猫ホームズの飛び石連休」 いつもながら、『推理』から受け継がれた軽快な台詞と展開が明るい連続ホームドラマを思わせる。薄っぺらい描写と人間のような猫のユーモラスなかけ会いが、本来シリアス(?)なミステリの空気を良い意味で払拭して読者に暗い物を決して残さない。 アイデア一発勝負に賭けた作品。それにしてはトリックはありませんが。 「三毛猫ホームズの子守唄」 魅力的な謎に『おっ』としてはならぬ期待を催しましたが、読後に残るのは明るさとため息・・・。ミステリにはありがちなトリックです。 「三毛猫ホームズの離婚相談」 本書のなかではこれが一番かと。ホームドラマのような作風によって隠蔽に成功しています。 「三毛猫ホームズの通勤地獄」 女子高生が会社社長とは荒唐無稽だろうか? 株主は何を持って彼女に指名したのか、わらかない。プロット上の経緯から犯人の指摘に至るまでの説明不足はページによるものだろうか。 「三毛猫ホームズのクリスマス」 女子高生たちの陰険な内輪の模様を描いた作品。 まったく解せない女性教師の行動、犯人と被害者との解せない関係、ページの問題で片付けられる問題だろうか・・・? 何よりもプロットに矛盾した点が数多く見られ、終盤も犯人の指摘のみに終わり、結局は収拾がつかず。 万人受けしたシリーズでありながら、ミステリファンからはあまり見向きもされない三毛猫ホームズ。果たして、このシリーズに本格を求めることは、酷な話なのでしょうか? |