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[ 本格 ] 裏返しの男 アダムスベルグシリーズ
フレッド・ヴァルガス	出版月: 2012年01月	平均: 5.00点	書評数: 1件

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東京創元社 2012年01月

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No.1	5点	nukkam	2012/03/02 20:39
(ネテバレなしです)　ヴァルガスの書くプロットは非常に個性的ですが、1999年発表のアダムスベルグシリーズ第2作もまた独特の味わいがあります。本格派推理小説としては欠点の方が目立ちます。犯人はまあこの人しかいないだろうというものだし動機に関しては完全に後付け説明で、しかもアダムスベルグだけが前もって知っていたというのでは謎解き派の読者に対してアンフェアと批判されても仕方ないでしょう。一方通行的な会話が多くて読みにくい部分も多いです。とはいえ不思議な因縁で結成されたトリオ(後で人数は増えます)による狼(または狼人間)の追跡劇は読者を退屈させません。全編不気味な雰囲気で覆われていますが読後感は意外と爽やかです。