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[ ハードボイルド ] 裏切りの朝 |
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ジョー・ゴアズ | 出版月: 1987年07月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
角川書店 1987年07月 |
No.1 | 7点 | 空 | 2014/11/19 22:22 |
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ゴアズはDKAよりもノン・シリーズ作品の方が気に入っていたのですが、本作もやはり楽しめました。
ハードボイルドと言っても、今回は私立探偵小説系ではありません。泥棒を主人公にした犯罪小説であるとともに、ラブ・ストーリーでもあり、山岳小説要素もあり、フーダニット要素あり、と様々な要素をミックスしてうまくまとめあげています。個人的には出獄した泥棒のラニアンと、その彼にリポーターと称して接触するルイーズとのラブ・ストーリーとしての側面が、最も印象に残りました。ラスト近く、その二人の心情をカットバックで見せていき、最後に事件の全貌を明らかにすると同時にラブ・ストーリーとしても完結するところ、こういうセンチメンタリズムは好きですね。 謎解き面では、途中で小説構造から結末は予測できたのですが、それだけにかえって、この点はこうだったのか、と意外に思った部分もありました。 |