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[ コージー ] 幽霊探偵からのメッセージ |
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アリス・キンバリー | 出版月: 2006年01月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
ランダムハウス講談社 2006年01月 |
No.1 | 6点 | mini | 2012/09/25 09:57 |
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本日25日発売の早川ミステリマガジン11月号の特集は、”ブックショップの事件簿”
ビブリオ・ミステリーという分野の作品は多いが、それだとちょっと特集とは違うよな ”ショップ”という語句が付いてる以上は、単に”本にまつわるetc”じゃなくて、はっきり”書店”じゃないと駄目だよな 書店主が探偵役と言うと、ジョン・ダニングあたりを思い浮かべる人も居ようが、それよりもコージー派に多い印象がある ミステリー書店系コージー派 ミステリー書店主を探偵役に据えたアリス・キンバリーの幽霊探偵シリーズは、コージー派の中でも面白い趣向を持っている 40年代に仕事中に撃たれて命を落とした私立探偵が現代に甦り、ミステリー専門書店の女店主ぺネロピーにとり憑くのである 過去に死んだ私立探偵の幽霊と現代に生きるぺネロピーが、脳内で会話をかわしながら事件の調査をするのが基本設定だ ぺネロピーは探偵役としては全くのド素人だけに、私立探偵の幽霊がプロの目から見たアドバイスを贈る訳である それだったら幽霊が自ら謎を解けばいいわけだが、何分にも幽霊なので地縛霊のように死んだ場所から動けずに行動範囲が書店に限られるのである そこで幽霊と違って足が有るぺネロピーが情報をかき集め、幽霊との二人二脚で事件の検討をするわけだ こうしたジャンルミックス的趣向はややもすると中途半端で趣向倒れにおわりがちだが、このシリーズはそれが上手くいっているんじゃないだろうか コージー派とハードボイルドというと従来から水と油みたいな対立関係に有るわけだが、それを融合してしまうとはよく思い付いたものだ 基本はコージー派なんだけど、コージー派とハードボイルドの良いとこ取りって感じで両ジャンルとも読む私のような読者には、シリーズ第1作のこの作も面白く読めた 謎解き面にもうちょっとセンスが有ればさらに高い点数付けたんだけどなぁ |