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女医スコーフィールドの診断 |
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ヘンリー・デンカー | 出版月: 1981年10月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
文藝春秋 1981年10月 |
No.1 | 7点 | mini | 2009/02/06 09:40 |
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「復讐法廷」で知られるヘンリー・デンカーは弁護士作家であって医師資格はないはずだが、にもかかわらず全著作の中で法廷ものよりも医療ミステリーの比率の方がむしろ多い
残念ながら日本に紹介されているのは「女医スコーフィールド」くらいだが、この作品がアメリカで発表当時に評判になったというのも肯ける 謎は小粒で、五歳の坊やの発作の原因を突き止めるというだけなのだが、頁を繰るのがもどかしいほど読ませる そもそも謎が小粒だとつまらない、大量に殺人が起きれば面白いって単純なものじゃないからね、それだったら戦争小説が一番面白いことになっちゃう 病院の理事長と現場の医師との確執などが絡むが、対立の構図を鮮明にする必要上、女性に偏見を持つ理事長をはじめ登場人物の造形がやや定型的だという欠点はある しかしそんな欠点を吹き飛ばしてしまう面白さの源は底辺に流れる作者のヒューマニズムゆえだろう 少なくとも西川史子先生よりは魅力的なヒロインだ |