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[ サスペンス ]
松風の記憶
中村雅楽/創元文庫版は長編『第三の演出者』を併録
戸板康二 出版月: 1960年01月 平均: 5.00点 書評数: 2件

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中央公論社
1960年01月

徳間書店
1977年06月

講談社
1983年09月

東京創元社
2007年11月

No.2 5点 ボナンザ 2014/07/16 13:08
戸板の長編二作を納めた最終巻。
松風の記憶は新聞連載ということもあってかやや冗長な面もあるものの、心理描写はやはりうまい。
第3の演出者もオチは読めるが、中々にうまい書き分けがなされており、読んでいて退屈しない。
雅楽の推理が一足飛びなのがやや残念。

No.1 5点 2010/11/08 21:11
現在創元推理文庫からは『第三の演出者』と併せた分厚い形で出版されていますが、読んだのは以前の単独で出ていた版です。
新聞に連載された作品だそうで、同じ事実を後から再度説明しているところがあったりするのは、そのせいでしょうね。一気に読む場合にはどうもわずらわしい感じがします。
名探偵中村雅楽による謎解きということでは、見所は全くないと言っても過言ではないでしょう。途中に小納戸容(こなんどいる)なんて珍妙な作家の推理小説を持ち出してくるお遊びもあり、その部分ではホームズばりに知人がしてきたことをあててみせますが、本筋での推理は空振りしています。
その本筋は、最初に奇妙な状況の病死事件(本当に病死です)があった後は、歌舞伎や日本舞踊の世界を舞台に穏やかなタッチで繰り広げられる人間模様。そして最初の事件から3年後、小説では8割を超えてから起こる殺人へとつながっていきます。どういう方向に向かうのかは、半分ぐらい読んだところで予想はつきましたけど。主人公と言えるふみ子の描き方が、もう少しなんとかならなかったかな、と思えました。


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戸板康二
2007年09月
劇場の迷子(創元推理文庫版)
平均:4.00 / 書評数:1
2007年06月
目黒の狂女(創元推理文庫版)
平均:6.00 / 書評数:2
2007年04月
グリーン車の子供(創元推理文庫版)
平均:6.67 / 書評数:3
1985年09月
劇場の迷子(講談社版)
1982年08月
グリーン車の子供(講談社版)
平均:6.00 / 書評数:1
1982年05月
目黒の狂女(講談社版)
1979年06月
浪子のハンカチ 明治大正名作異聞
1976年01月
グリーン車の子供(徳間書店版)
塗りつぶした顔
平均:6.00 / 書評数:1
1960年01月
松風の記憶
平均:5.00 / 書評数:2
團十郎切腹事件
平均:7.25 / 書評数:4