皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格 ] 猫は殺しをかぎつける シャム猫ココ |
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リリアン・J・ブラウン | 出版月: 1988年05月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1988年05月 |
No.1 | 5点 | mini | 2011/08/29 09:55 |
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発売中の早川ミステリマガジン10月号は特集=探偵は“ここ”にいる
もう一つの小特集は”追悼リリアン・J・ブラウン” どちらも”ここ(ココ)”が重要です、ってあーぁ!ねづっちに及ばない寒い謎掛けやっちゃったよ メイン特集は近々公開予定の東直己原作の映画の宣伝も兼ねてか 最近このサイトで書評者の大泉耕作さんが東作品の書評を投稿されているのでそちらを参照してみてください それにしても当サイトでも東直己って大泉耕作さんの書評でやっと3件目、国内作家であっても皆様ハードボイルドには冷たいのね さてもう一つの小特集の方はリリアン・J・ブラウン追悼 6月に逝去していたとは知らなかった、売れ出したのがかなり高齢になってからで亡くなったのは90才を超えていたのも情報が遅れた理由なんだろうか? 「猫は殺しをかぎつける」はシリーズ第4作目だが、本国で人気が出る契機になった作で、翻訳もこれが最初だった この辺の事情は良く語られてる話で今更だが、実は初期3作はずっと昔1960年代に一旦出版されたのだが、当時は全然受けなかったし、4作目のこの作などは原稿は書かれていたが長らくお蔵入りになっていた 年月を経て原稿を見付けた旦那が出版を勧めて今度は当り、絶版状態だった初期3作も復刊したという事情だったらしい だから第4作目なのでココとヤムヤムが当たり前のように存在してるわけで、翻訳順に読んだ人はどう感じたのか 今でもこの「殺しをかぎつける」から読む人も居るようだが、今なら前期作は全部出揃っているので第1作「猫は手がかりを読む」から順番通り読んだ方が主人公クィラランがココを飼うことになった経緯なども分かるので適切だろう このシリーズどうも日本での翻訳順にケチがつく感じで、クィラランの境遇が大きく変わるシリーズの転機となった第5作と6作目が翻訳順がずっと後回しとなった為、いきなり話が飛んで第4作の後に第7作目を読まされた読者は可哀想だったね 翻訳順て作家の印象度に結構影響が有るので、出版社さんしっかりしてよ でこの第4作なんだが、オーソドックスな謎解きだった第1、2作に比べてちょっとショッキングな真相が有って、第4作が真っ先に受けたのもそれが理由かも、第2作「猫はソファをかじる」なんて真相がつまらなかったもんね ただ普通の都会派ミステリーだった第1、2作に対し、この第4作では関係者一堂が集まった館もの風な舞台設定なのが好みに合わなかった それとココの出番が割と少な目だったのも残念 ※ 余談だけど当サイトの書評者の御一人”大泉耕作”さんのニックネームって俳優の”大泉洋”さんから採ったわけじゃないですよね? |