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[ 短編集(分類不能) ]
ゴーストなんかこわくない マックス・カーニイの事件簿
アマチュア・オカルト探偵マックス・カーニイ
ロン・グーラート 出版月: 2006年03月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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扶桑社
2006年03月

No.1 6点 人並由真 2026/06/25 08:42
(ネタバレなし)
 20世紀後半のアメリカミステリ界に通じる人なら、ハードボイルド私立探偵小説やパルプマガジン、さらにはハメットの研究などでよく知られる作者ロン・グーラート。カーク船長ことウィリアム・シャトナーの著作の(ということになってる)SF長編なんかも、実際にはこの人の代作だったようである。

 そんなグーラートが書き続けた連作オカルト探偵もので、普段は広告代理店の主力スタッフとして働くアマチュアゴーストブレイカー(ゴーストハンターとほぼ同義)である青年マックス・カーニイの事件簿。
 本書では以下の作品が収録されている。原書は同じ構成で1971年に米国で発売。

①「待機ねがいます」(1962)
②「アーリー叔父さん」(62)
③「撮影所は大騒ぎ」(71)
④「人魚と浮気」(63)
⑤「カーニイ最後の事件」(65)
⑥「新築住宅の怪異」 (66)
⑦「あの世からきたガードマン」(68)
⑧「幻のダンス・パビリオン」(68)
⑨「姿なき妨害者」(70)

①は、なぜか祝祭日になると象に変身するカーニイの友人の話(吸血鬼が狼やコウモリになるのと同義で、人間が象に変身する)。なんでそんな珍妙な事態になるのかのホワイダニットが謎の興味の主体で、ソコがなかなか面白い。
②はテレビやラジオのメディアを通じ、<あの娘をお前の嫁にしろ>と延々としつこくアピールする亡霊譚。これも良い意味でばかばかしくって楽しい。
③撮影所で起きる広義のポルターガイスト現象。その背後にある事実は? これも良い。なおこの③は短編集の刊行にあわせて、②と④の事件の時勢の狭間のタイミングという設定で書かれた、新作オリジナル編らしい。
④カーニイの友人夫婦がともに不倫? しかも夫の方は人魚と浮気している? これもなかなか。
⑤身を固めることになったカーニイはオカルト探偵から足を洗おうかと考えるが……? イベント編。
⑥地霊ノームとの駆け引き譚。そのノームの人間臭いキャラクターがいい。
 ……とまあ、この辺までは割と楽しめたが、⑦~⑨が似たような霊界とのアクセスが主題みたいな感じで(厳密には⑨など相応に違うのだが)、ちょっとパワーダウン。読んでるこっちもテンションが下がっていった。
 もともとこういうバラエティ感に富んだオカルト事件簿ものが大好きで、さらに作者が良い意味でのヲタク作家グーラートなのでこれは楽しめると期待値がかなり高まっていたためか、ちょっと減点的に評価。

 いや、素で読めば決してつまらない作品ではない。ただしあんまり一気に読まないで、一作ごとに数日ずつ間を空けて楽しんだ方が良かったかもしれない。そういう傾向の作品だったという手応えも感じるので、その辺は反省(汗)。


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ロン・グーラート
2006年03月
ゴーストなんかこわくない マックス・カーニイの事件簿
平均:6.00 / 書評数:1