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[ 本格/新本格 ] 造反有理 文革楼の殺人 |
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| 稲羽白菟 | 出版月: 2026年06月 | 平均: 8.00点 | 書評数: 1件 |
![]() 行舟文化 2026年06月 |
| No.1 | 8点 | みりん | 2026/09/05 21:03 |
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| ジャンルは本格/新本格になってしまっているが、個人的には歴史物としての感興の方が大きい。
舞台は1960年代中国。毛沢東の夫人・江青らが主導する紅衛兵による知識人への弾圧が進む「文化大革命」の最中、周恩来首相は命を狙われている重要人物達を「文革楼」に逃して匿っていたが、その屋敷内で連続見立て殺人が起こるという話。 「文化大革命」を全く知らなかったので、この凄惨な動乱について調べてから読んだ。「文革楼」というものは実在しないが周恩来首相が文化人や科学者のリストを作成し、保護していたのは史実通りらしい。 登場人物が多く最初は混乱したが、次第に読む手が加速した。文革楼の外での大虐殺、中での連続サツ人という二重地獄の状況である。本格ミステリとしての最大の読みどころは「見立て」だが、その「見立て」にこそ、この地獄の時代・状況を選んだ必然性が見えてくる。途中からはスパイ小説的なハラハラ感もあり、終盤では理不尽な革命に翻弄されながらも自分の誇りを貫く文化人達がいちいち格好いい。 本格としての骨格だけを評価すればせいぜい6〜7点だが、舞台設定の独創性、革命に生きる人間達のドラマ性・メッセージ性、作者の並々ならぬ熱量に押されてこの評価。 |
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