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[ 本格/新本格 ]
魔女の館の殺人
三日市零 出版月: 2025年05月 平均: 5.67点 書評数: 3件

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ハーパーコリンズ・ジャパン
2025年05月

No.3 6点 ミステリ初心者 2026/07/08 17:34
ネタバレをしております。

 読みやすそうなクローズドサークルを求めて購入しました。思った通り、非常に非常に読みやすく、さほど時間が掛からずに読了できました!
 文体はややライト寄りで、主人公と探偵の仲のよい大学生ペアは女性人気が出そうな感じです。
 本作は合間合間に脱出ゲームの出題がされ、読者もそれを楽しめます。なんとなく、暗号解読系の推理小説のような楽しみ方ができますね。また、一部それを利用したトリックもあり、推理小説的に無駄にはなっていないのも良かったです。
 クローズドサークルで連続殺人事件が起こりますが、クローズドサークル特有の凄惨さやお互いを疑うギスりなどはなく、登場人物同士が終始仲良く謎解きに興じている様にみえます。サスペンス性は薄いですが、そういうのが苦手な人にもおすすめです。推理小説を読みたいけど、そういうのが苦手って人には最適な本なんじゃないでしょうか?

 推理小説敵要素について。
 あまり大きなトリックは無いものの、特に第二の事件での詩文の推理は納得がいきました。あまり深く検証していなかった自分は後悔をしましたねw 犯人の犯行はやや綱渡りな感じもありますが、全ての推理は難しくとも犯人とを特定できるヒントは十分にあり、フェアさを感じました。
 ラストには犯人が最初に入れ替わっているという、ドンデン返しもありました。

 難癖ポイント。
 脱出ゲームを推理小説に取り入れたのはオリジナリティを感じますが、その他の要素はややどこかで見たような既視感がありました。クローズドサークルは使い古されているので当然アリだとしても、ワトスン役の瞬間記憶の特殊能力、見立て殺人、変人で超人的な探偵への苛立ちや恐れなどのワトスン役の葛藤や喧嘩などの青春小説要素、犯人の入れ替わりなどなど…。

 総じて、古くからのクローズドサークルの良いところと、昨今の推理小説のトレンドを取り入れたような、バランスの良い佳作でした。ただ、最近の推理小説には個性的な名作も多く、そういう作品と比べると一歩劣る感じはします。雰囲気がよく読みやすいので、もしシリーズ化し第二弾がでたら買うでしょうね!

No.2 6点 HORNET 2025/08/30 21:34
 大学2年生の柏木詩文と進藤理人は、ルームメイトであり親友、そして揃って「脱出ゲーム」マニア。冴えた頭脳で謎を解く詩文と、一度見たことは覚えている「映像記憶」の特技を持つ理人のコンビで、様々なイベントに参加して力を発揮していた。ある時2人は、脱出ゲーム専用施設のプレオープンイベントに抽選で当たり、参加することに。当選者だけが集う特別イベント「魔女の館の殺人」は、順次提示される謎を解いていって48時間以内に館の脱出コードを突き止めるというゲームだった。

 脱出ゲームという舞台設定は現代らしさを感じさせるものの、あるメンバーが館に集って、そこで連続殺人が起きるという構成は手垢のついた王道パターン。まぁ、それが好きなんだけど(笑)
 登場人物の行動の齟齬を細かく突き詰めたり、意味ありげなフリをちりばめたりと、いろいろ策が講じてあるが、押しなべて平均作といった感じ。理詰めで推理を進める詩文と、映像記憶という特殊な能力を持つ理人2人の大学生コンビというキャラ設定は面白かったが、出色の目新しさはない。
 ベタベタの本格ミステリを読む、という楽しさは十分に味わえた。

No.1 5点 虫暮部 2025/08/23 13:38
 何か目新しいことをしようと頑張ったのだろうが、あまり効果的とは思えない。出題の傾向が自分の守備範囲ではないので楽しめなかったせいかもしれないが。クローズド・サークルものとしては可も無く不可も無く。
 でも、故人の復讐に際して、その人が好きだったものをああいった形で使うかなぁ。思いを汚しているようじゃない?

 地の文は “自意識が強めで知識をひけらかしたい大学生” と言う感じのキャラクターが上手く出ていると思う。解決編の手前で彼が急に怒り出したのは、詩文だけでなく私も意味が判らない。


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三日市零
2025年05月
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平均:5.67 / 書評数:3
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