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[ 本格/新本格 ] 魔女の館の殺人 |
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三日市零 | 出版月: 2025年05月 | 平均: 5.50点 | 書評数: 2件 |
![]() ハーパーコリンズ・ジャパン 2025年05月 |
No.2 | 6点 | HORNET | 2025/08/30 21:34 |
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大学2年生の柏木詩文と進藤理人は、ルームメイトであり親友、そして揃って「脱出ゲーム」マニア。冴えた頭脳で謎を解く詩文と、一度見たことは覚えている「映像記憶」の特技を持つ理人のコンビで、様々なイベントに参加して力を発揮していた。ある時2人は、脱出ゲーム専用施設のプレオープンイベントに抽選で当たり、参加することに。当選者だけが集う特別イベント「魔女の館の殺人」は、順次提示される謎を解いていって48時間以内に館の脱出コードを突き止めるというゲームだった。
脱出ゲームという舞台設定は現代らしさを感じさせるものの、あるメンバーが館に集って、そこで連続殺人が起きるという構成は手垢のついた王道パターン。まぁ、それが好きなんだけど(笑) 登場人物の行動の齟齬を細かく突き詰めたり、意味ありげなフリをちりばめたりと、いろいろ策が講じてあるが、押しなべて平均作といった感じ。理詰めで推理を進める詩文と、映像記憶という特殊な能力を持つ理人2人の大学生コンビというキャラ設定は面白かったが、出色の目新しさはない。 ベタベタの本格ミステリを読む、という楽しさは十分に味わえた。 |
No.1 | 5点 | 虫暮部 | 2025/08/23 13:38 |
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何か目新しいことをしようと頑張ったのだろうが、あまり効果的とは思えない。出題の傾向が自分の守備範囲ではないので楽しめなかったせいかもしれないが。クローズド・サークルものとしては可も無く不可も無く。
でも、故人の復讐に際して、その人が好きだったものをああいった形で使うかなぁ。思いを汚しているようじゃない? 地の文は “自意識が強めで知識をひけらかしたい大学生” と言う感じのキャラクターが上手く出ていると思う。解決編の手前で彼が急に怒り出したのは、詩文だけでなく私も意味が判らない。 |