皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格 ] In the Night ハンブルソーン警部 |
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ロード・ゴレル | 出版月: 2025年01月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
![]() Spitfire Publishers LTD 2025年01月 |
No.1 | 5点 | 弾十六 | 2025/04/29 19:09 |
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1917年出版。Spitfire Publication 2025のKindle版(とても安いよ)で読みました。
献辞 To LT. VIVIAN MORSE (誰だろう?) デテクション・クラブの創立メンバーで、アガサさんが会長だった時に実際の会長仕事をしていたゴレル卿。私には英国の離婚法改正前に先進的な意見書を提出した先代のゴレル卿(1848-1913)がお馴染み。第一次大戦が無ければ、もっと前に1937年の改正が実現していたはずなのだ。 翻訳が無い場合はあらすじを、というここのルールだが、フェアプレイを宣言した序文の全訳で我慢してちょうだい。 ------ このミステリ物語は戦争からの気晴らしにすぎない。戦争は話自体にはちっともでてないのだが。フランスの病院で思いつき、回復期に家で書いた。似たような境遇の人や塹壕にまだいる人が、これで一二時間の気晴らしを得られれば、この本の存在価値が十分にあったと言えるだろう。なんとか読者にフェアでいるように努めた。読者が自分で推理出来る機会を奪われて、ただ作品中の賢い推理を賞賛するだけ、というふうにはしたくなかった。最高にイライラするのは、よくあることだが、犯罪の捜査中に「探偵は満足した様子で立ち上がり、拡大鏡をしまった」というような文章を読むときである。したがって、本書の中では、全ての重要な事実は、発見されたそのままに語られ、読者は、可能な限り、捜査者の目で観察が出来、捜査者同様に、真相に至る機会をあたえられている。 ------- 本書の内容を簡潔に説明しておこう。これは屋敷ものである。屋敷の平面図もついている。 スコットランド・ヤードの若き警部も登場する。 ミステリ度は「ふうん、そんな感じか」レベル。努力賞程度かな。文章は平易なので、読みやすいですよ。 |