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[ 警察小説 ]
指哭
強行犯刑事部屋 旧題「指が哭く」
鳥羽亮 出版月: 1992年03月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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光文社
1992年03月

光文社
2009年08月

No.1 5点 nukkam 2025/03/26 18:39
(ネタバレなしです) 本格派推理小説を3作発表していた鳥羽亮(1946年生まれ)にとって4番目のミステリー作品となる1992年発表の本書は警察小説です。個性豊かな刑事を複数配した警視庁捜査一課南平班シリーズと比べると本書は高杉順平刑事の単独の活躍が目立っています。湖上のボートで手首を切って落水自殺したと思われる女性は左手の指が4本失われており、ボートには血文字で「私の指が」と書き残されていました。その指は2年前の車同士の交通事故で失ったことがわかります。それから3年後、高杉家に死後切断の人差し指が送られ、指の持ち主の死体が川で発見されますが死体の身元はあの交通事故での車の同乗者でした。その後も交通事故関係者が殺され、切られた指が刑事の家に届くという事件が続きます。中町信が書きそうなプロット展開で、残された容疑者が少なくなって真相がかなり見え透いているようですがどんでん返しを用意しています。本格派の謎解き要素もありますが犯人がどうやって刑事の住所を知ったのかについては全く説明されておらず、ご都合主義を感じてしまいました。


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鳥羽亮
1996年11月
探偵事務所 巨大密室
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1995年01月
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1993年03月
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1992年03月
指哭
平均:5.00 / 書評数:1
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1991年05月
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