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[ 本格/新本格 ] 一心館の殺人剣
鳥羽亮	出版月: 1991年05月	平均: 5.00点	書評数: 1件

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講談社 1991年05月

講談社 1994年07月

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No.1	5点	nukkam	2019/05/19 20:21
(ネタバレなしです)　時代小説作家として高名な作者ですので何の予備知識もなく本書のタイトルを読んだ人は時代小説と勘違いするかもしれません。しかし本書はミステリー作家時代の1991年に発表された、現代を舞台にした本格派推理小説です。剣道家と不可能犯罪の組み合わせがデビュー作の「剣の道殺人事件」(1990年)を連想させますが、残念ながら出来栄えは劣るように感じました。衆人環視状態の剣道の試合最中の不可能犯罪という「剣の道殺人事件」の魅力的な謎と比べると本書は普通の密室殺人事件に過ぎません。まあそれはまだ大きな問題点ではないのですけど、主人公を偽の犯人に仕立てるために主人公のアリバイをなくすための犯人の仕掛けがあまりにも強引、ご都合主義かつ失敗リスクが高くて馬鹿馬鹿しささえ感じます。早い段階で読者にオープンにしているのがせめてもの救いでしょうか。