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[ 警察小説 ] 風はずっと吹いている |
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長崎尚志 | 出版月: 2019年07月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
小学館 2019年07月 |
No.1 | 6点 | びーじぇー | 2024/01/31 21:48 |
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広島市郊外の山中で、遺棄された人骨一体と頭蓋骨一個が発見された。鑑定の結果、白骨遺体は五十代以上の白人女性で、頭蓋骨は一九五〇年以前に生きていた日本人男性のものらしい。この奇妙な組み合わせの捜査に、県警捜査一課の矢田誠警部補と廿日市北署の城戸がコンビを組むことに。一方、同じ頃、警備会社に勤める元刑事の蓼丸伸彦は、原水爆反対集会で大物政治家・久都内博和を襲った暴漢を取り押さえるが、久都内の秘書が自殺した息子・忠彦をなりすまし詐欺で操っていた土井健司であることに気付く。蓼丸は土井の尻尾をつかむべく追尾を始めるが。
白骨遺体と頭蓋骨の奇妙な謎を別にすれば、実にオーソドックスな捜査小説というべきか。しかし本書には、そこにさらに広島の原爆悲劇と戦災孤児グループのドラマが、さらには戦後の日米関係の闇のドラマまで加味され、他にない迫力を生み出している。 |