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マゾヒストたち 究極の変態18人の肖像
松沢呉一 出版月: 2019年10月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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新潮社
2019年10月

No.1 5点 メルカトル 2023/11/11 22:37
女王様の責め苦を受け、随喜の涙を流す男たち。マゾヒストである。彼らの悦びの源泉は何か。何がM性に火をつけたのか。燃えたぎるマゾ精神が今、語られる。日本のSMを黎明期から見続け2億円を使った重鎮、馬になりたい男、ヤプーズマーケットのエリート奴隷、身体改造マニア、盲目のマゾ…。十人寄れば倒錯も十色。貴方の知的好奇心と性的探究心を刺激する、奇想天外な当世マゾヒスト列伝!
『BOOK』データベースより。

『ぐろぐろ』で世間を震撼させた、かも知れない松沢呉一の四年前の作品。M男たちへのインタビューと著者の感想の合間にコラムを挟んだ構成になっています。所謂S&Mの世界に生きるマゾたちの実態が手に取る様に分かります。一般人が思うよりずっとその幅は広く、例えばマントフェチ、レインコートフェチなども取り上げられています。
衝撃的とまではいかないものの多分に刺激的ではあると思います。自分がある意味変態であるとの自覚のある方は必読と言えるでしょう。ただ、道を踏み外しても責任は負えませんが。

印象に残るのは『堂々と屁ができる社会を夢見るおならフェチ』。おならフェチの石原氏によると、裸ではなく衣服を着用でして欲しいとの事。又聖水や黄金等には興味がなく、ひたすら女性の大きなおならを欲しているのだと言う。
『肛門ブカブカ陰茎斬り』は身体改造の究極の形を示しています。グロいというより痛すぎる、しかしゴン太氏は何ら深い考えもなく、自分の局部を自身で改造していきます。完全に一線を越えてしまったM男の姿がここにあります。
コラムでは多くの場合、女王様の実態を描いており、それだけこの世界では女王様の存在が絶対的だという事を実感させられます。又、『死に至るプレイ』で紹介される「小口末吉事件」はミステリの題材としても十分通用する悲惨な事件です。興味のある方は検索してみて下さい。


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松沢呉一
2019年10月
マゾヒストたち 究極の変態18人の肖像
平均:5.00 / 書評数:1
1998年05月
ぐろぐろ
平均:6.00 / 書評数:1