海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ 短編集(分類不能) ]
アンゴウ
坂口安吾 出版月: 2011年12月 平均: 7.00点 書評数: 1件

書評を見る | 採点するジャンル投票


烏有書林
2011年12月

No.1 7点 蟷螂の斧 2023/10/10 18:00
29作品中、幻想、奇譚のみ評価 
①傲慢な眼 7点 美しく気位の高い令嬢は、背後に傲慢な眼を感じる。それは浜辺で絵を描いている少年の眼であった・・・睨み合うだけの二人(青春というもの)
②南風譜 7点 生身の女体以上にエロティックな仏像に執着する男・・・仏像に血(白痴の妻)
③紫大納言 7点 紫大納言という好色男が、天女の落とした笛を拾った。返して欲しいと懇願する天女を官能的な眼で見つめる大納言。だが、その笛を山賊に奪われてしまい・・・リンチ(幻想)
④我鬼 7点 太閤秀吉と関白秀次の愛憎と狂気・・・権力への妄執(秀次の殺戮衝動が凄まじい)
⑤花火 8点 面クイな私はブ男と結婚。やがて美男な優男に惹かれてゆく・・・壮絶な〇〇(プラトニック)
⑥無毛談 6点 恋文が届くのが愉しみな私。郵便配達が来るのを待つ私。だが女中が私よりいち早く郵便物を取りに行く・・・女中の秘密(ユーモア)
⑦アンゴウ 8点 戦死した旧友の蔵本を古本屋で見つけた。本に挟んであった暗号は「いつもの処にいます」。私は妻と旧友との不倫関係を確信する。妻は戦禍で失明しており、二人の子供を空襲で失っていた・・・他の蔵書の暗号(どんでん返し)
⑧日月様 6点 精神病院を退院した私。女装したキミちゃんという男に出会う・・・刺青、皮はぎ(夫婦の秘密)
⑨保久呂天皇 7点 久作は自分の家がこの村の天皇だったと思い、石室を作り始めた。隣家に泥棒が入り久作が疑われた。石室に金が隠してあると、子供たちが山の墓をくずし始めると親たちが慌ててそれを止めた・・・天の祟り(先の読めない狂気)


キーワードから探す
坂口安吾
2011年12月
アンゴウ
平均:7.00 / 書評数:1
1985年10月
日本探偵小説全集(10)坂口安吾集
1976年01月
能面の秘密 安吾傑作推理小説選
平均:5.80 / 書評数:5
1972年01月
夜長姫と耳男
平均:6.00 / 書評数:1
1958年01月
樹のごときもの歩く
平均:6.40 / 書評数:5
明治開化 安吾捕物帖
平均:5.25 / 書評数:4
1954年01月
不連続殺人事件
平均:6.92 / 書評数:39