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[ SF/ファンタジー ]
グラン・ヴァカンス 廃園の天使Ⅰ
飛浩隆 出版月: 2002年09月 平均: 7.00点 書評数: 2件

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早川書房
2002年09月

早川書房
2006年09月

No.2 6点 ぷちレコード 2023/07/16 22:19
舞台は仮想リゾートの一区画、南欧の港町を模した「夏の区界」。人類の訪問が途絶えてから千年、取り残されたAIたちは同じ夏の一日を繰り返している。しかし突如として永遠の夏は終焉を迎える。
物憂げなリゾート地、多感な少年の年上の奔放な少女への淡い恋心、といった叙情的な序盤とは一転して、中盤以降は激しい攻防戦とAIたちを襲う残虐な運命が、五感のすべてを駆使した圧倒的な文章で描かれる。透明な叙情とエロスとグロテスクさが渾然一体となった、陶酔感あふれる作品。

No.1 8点 糸色女少 2023/02/19 22:55
AIたちが暮らすバーチャルな夏のリゾート地。人間が来なくなって千年、AIたちは変わらぬ夏の日を平和に過ごしていた。だがある日地獄が訪れた。どこからともなく「蜘蛛」が現れ、町を破壊し、AIたちを残酷に殺戮し始める。
本書では、官能的で残酷な描写、苦痛と快楽を極めた徹底してサディスティックな描写が、くっきりとした透明感をもって続く。そうして作られた「何か」が天使と戦うのに必要と示唆される。ヴァーチャルな世界での生理的感覚や感情は、実はリアル世界のものと本質的に変わりないのかも知れない。本書はそれを実体験しているかのような圧倒的な「場」の雰囲気に満ちた作品である。


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飛浩隆
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