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[ その他 ] ジョニーは戦場へ行った 『ジョニーは銃をとった』を改題 |
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ドルトン・トランボ | 出版月: 不明 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
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角川書店 1971年08月 |
KADOKAWA 2024年09月 |
No.1 | 6点 | メルカトル | 2023/01/26 22:55 |
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【ネタバレ】注意
戦場で砲弾にあたり、目、鼻、口、耳をそぎとられ、両脚、両腕まで切断された青年ジョニーが過去から現在、現在から未来へとめぐらす想念…。発禁にあいながら反戦の想いをこめて版を重ねた問題作。 Amazon内容紹介より。 これは激しく読者を選ぶ作品ですね。上記の様に第一次世界大戦の為四肢を切断された上、五感の内四感を失ってしまったジョー(タイトルではジョニーになっているが作中では何故かジョーである)が主人公という設定なので、それに嫌悪感を抱く人はその時点で本作を忌避するでしょう。しかし一方で人間というものはどこか欠落した人を奇異の目で見て興味をそそられるさがを持っているもので、そちらに傾いた人達は躊躇うことなく読み進めるでしょう。 第一部ではジョーの回想がほとんどで、一応反戦小説の筈だけどと思ったりして、やや違和感を覚え大いに失望したものです。しかし第二部で、ジョーは病院の一室でベッドの振動を頼りに、どうしたら看護婦とコミュニケーションを取れるかを模索していきます。そして辿り着いたのが・・・。果たしてその願いは叶うのか。 そしてラストでは心の中で声高に反戦を叫ぶジョーの姿が痛々しく読者に迫ってきます。其処では己を見世物にして金を稼ぎ、それを元手に自分を介助してくれという自虐の心情も吐露しています。 発禁と絶版を繰り返した本作、間違いなく問題作でありますが、手持ちの本の奥付きには初版の昭和46年から平成4年までで50版の重版があり、やはり少なからず反戦運動、戦争反対の運気や個人的な興味の的になったとは言えるでしょう。 |