海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ サスペンス ]
Le cri du sang
フォルチュネ・デュ・ボアゴベ 出版月: 2017年07月 平均: 6.00点 書評数: 1件

書評を見る | 採点するジャンル投票


Createspace Independent Pub
2017年07月


2017年09月


2017年11月

No.1 6点 2022/08/28 13:34
ボアゴベは黒岩涙香等による翻案の後、戦後はほとんど無視され、忠実な翻訳はごくわずかです。確かに感覚的(特に道徳性)は時代を感じさせるものの、たぶん翻訳(案)されたことのない本作は、おもしろくできています。タイトルの意味は「血の叫び」。「血」とは血液ではなく血縁、血脈を意味しているようです。
パリの西方郊外にあるシャトゥーの線路沿いで、伯爵夫人が走っている汽車の窓から銃で撃ち殺される事件が起こります。数日経って、汽車乗務員が座席の陰から拳銃を発見したと警察に届け出てきて、その拳銃の持主、伯爵の娘の婚約者が逮捕されます。しかし彼の無実を信じる伯爵家の友人ロラン少佐は、伯爵の持家を買い取ろうとしている別の男に疑いの目を向けます。
後半完全に犯人の目星がついてから、少佐と伯爵家の家庭教師エレーヌの視点をカットバックさせて意外性を出していく構成はなかなかのものです。


キーワードから探す
フォルチュネ・デュ・ボアゴベ
2017年07月
Le cri du sang
平均:6.00 / 書評数:1
2006年02月
Le pouce crochu
平均:8.00 / 書評数:1
不明
のろわれた潜水服
平均:7.00 / 書評数:1