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[ 警察小説 ]
悪魔の死
ハンネ・ヴィルヘルムセン警部シリーズ
アンネ・ホルト 出版月: 1999年01月 平均: 8.00点 書評数: 1件

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集英社
1999年01月

No.1 8点 2021/12/08 21:00
ノルウェーの女性作家によるシリーズ第3作。
主役のハンネ・ウィリヘルムセン(綴りはWilhelmsenなのでヴィルヘルムセン表記の方が、正しいのでしょうが)は、前作の事件後警部に昇進していて、まだデスク・ワークに慣れず、自分で外をとび回って上司から小言を言われたりもしています。
児童保護施設の所長(女性)が刺殺される事件で、多少厳格すぎるにしても悪魔とは程遠い人物設定です。それがこのタイトル(原題”Demonens Død”ですから、ノルウェー語を知らなくても邦題が直訳なのは明か)というのには、意味があるわけです。
ある意味、このラストには『火刑法廷』を連想してしまいました。「悪魔」と言ってももちろんリアリズム系の作品なので、ホラーとは無関係ですが、それほどの衝撃的反転性を持っているということなのです。その結末に至る後半のストーリー展開も見事で、なんともやるせない気持ちにさせられました。


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