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[ ホラー ]
お孵り
滝川さり 出版月: 2019年10月 平均: 5.50点 書評数: 2件

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KADOKAWA
2019年10月

No.2 6点 メルカトル 2024/04/01 22:19
第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈読者賞〉受賞作!

結婚の挨拶のため、婚約者・乙瑠の故郷を訪れた佑二。そこは生まれ変わりの伝説がある村だった。やがて乙瑠は村で里帰り出産をすることになったが、子供は生まれ変わりを司る神として村に囚われてしまい!?
Amazon内容紹介より。

テンポが良い、そして文章に心地よいリズムがあって読みやすいです。軽すぎず重すぎず、丁度良い塩梅のジャパニーズホラー。物語に紆余曲折があり、途中でダレたりする事はありません。心理描写もそれなりに出来ていて、見せるべきところは確りと見せ、描くべき事はちゃんと描かれていて好感が持てました。エンディングもなかなか良い感じで、心に沁みます。流石に賞を獲っただけあって、その雰囲気と言い着想と言い、かなりの良作だと思います。

あと、こんな事は書きたくないですが、HORNETさんの書評は物語の核心に触れている部分があります。つまりは間接的なネタバレをしていますので、本書を読まれる前に閲覧しない事をお勧めします。因みに私は何気なく見てしまい凄く後悔しました。多分、誰しもがあの事かと気づいてしまうはずですので。

No.1 5点 HORNET 2021/10/21 19:58
 橘佑二は、婚約者・乙瑠の結婚のあいさつのため、乙瑠の故郷である「冨茄子村」に行く。乙瑠の親族に挨拶をし、結婚を認めて貰えた佑二だったが、同時にその村の異様な風習、氏神信仰を知り戦慄する。それは、「太歳様」と呼ばれる氏神が村の新生児に宿り、村人たちの「生まれ変わり」を司るという狂信的なものだった。

 良くも悪くも、この類のホラーのテンプレートのような標準的出来栄え。だからそれなりに楽しいが、読み慣れている者にとっては意外性も弱い(太歳様の正体や、乙瑠の正体なども…最も「それらしい」オチ)。「リング」のような、ちょっと前の映像作品のようなイメージ。
 まぁ楽しめた。


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滝川さり
2022年10月
めぐみの家には、小人がいる
平均:5.00 / 書評数:1
2019年10月
お孵り
平均:5.50 / 書評数:2