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[ 本格/新本格 ]
ファントムレイヤー 心霊科学捜査官
心霊科学捜査官シリーズ
柴田勝家 出版月: 2018年04月 平均: 7.00点 書評数: 1件

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講談社
2018年04月

No.1 7点 メルカトル 2021/02/13 22:54
陰陽師・御陵清太郎と刑事・音名井高潔は対心霊の最強バディ!霊障事件を調べるため御陵が女子校に潜入捜査。流行するおまじない「クビナシ様」は、ゲームアプリを利用するものだった。異色の呪術に御陵は興味を持つが「クビナシ様」は暴走を続け―。密室での呪殺に隠された、悲しい恋物語の結末とは。FBI仕込みの管理官・青山が現れて、二人の関係にも不穏な影が差し…!?
『BOOK』データベースより。

密室殺人事件が起こるまでは、女子校の雰囲気がよく描かれていて、お約束の七不思議なども紹介されて面白く読ませてもらいました。ただ事件の捜査法は陰陽師だけあって、霊子や怨素、要するに怨霊を祓うもので、本格物とは違うので違和感を覚えます。そこでのクラス委員長で陰陽師の末裔倉橋の豹変ぶりには、それまでがあまりに毅然としていたので、狼狽え方に何故にと思いましたね。

そして密室の扉が開けられる時、漸く本来のミステリが姿を現します。その真相の裏には思いも寄らぬ人間関係や秘密が隠されており、更に意外な伏線の数々が収束されたりもしています。全く上手く纏めたものだと感心します。まさに本格ミステリとオカルトの融合と言って良いでしょう。そのどちらにも傾かない微妙なバランスが取られて、本シリーズの本領を発揮していると思います。


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柴田勝家
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