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[ 本格/新本格 ] 北陸特急「白山」「しらさぎ」連続殺人 伊夫伎警部シリーズ
池田雄一	出版月: 1990年11月	平均: 5.00点	書評数: 1件

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画像がありません。 立風書房 1990年11月

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No.1	5点	nukkam	2020/07/14 22:16
(ネタバレなしです)　1990年発表の伊夫伎警部シリーズ第5作の本格派推理小説です。東京駅を出発して交わることもなく全く別のルートで金沢駅に到着した2本の特急列車で相次いで死体が発見されます。しかも状況証拠からこの2つの死体は互いに殺し合ったのではという疑惑が生まれます。一方、東京で発見された3年前の白骨死体も金沢の被害者(容疑者でもあります)との関連が浮かび上がり、伊夫伎警部も捜査に加わります。アリバイ捜査主体の前半(ちょっと珍しいトリックが印象的です)から後半は一転、複雑な人間関係の謎解きに変わって伊夫伎の捜査線上には「幻の女」が見え隠れします。前半の捜査ではトリックを見破ってお手柄の金沢の若き刑事が伊夫伎への対抗意識を燃やしてちょっと悪役風になったりとひねった展開を見せながらサスペンスはどんどん盛り上がり、最後の最後まで幻の女の正体を隠す演出も効果的です。但し謎解きに重きを置く読者には推理説明不足の唐突な解決に感じられてしまうかも。血液型の手掛かりなんて完全に後出しです。