海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ クライム/倒叙 ]
まどろむベイビーキッス
小川勝己 出版月: 2002年09月 平均: 3.00点 書評数: 1件

書評を見る | 採点するジャンル投票


角川書店
2002年09月

角川書店
2005年08月

No.1 3点 メルカトル 2020/06/02 22:15
みんなと仲良くしたかった。いじめられたくなかった。邪険にされたり、疎んじられたりするのはもうたくさんだった。だから、だから…。キャバクラ「ベイビーキッス」で働く風間みちる。家ではSHIHOという名前でホームページを作り、訪れる人たちとのやり取りを楽しんでいた。ところが彼女の一言が「荒らし」を呼んでしまう。また仕事上でも他のキャバクラ嬢との関係が悪化し―。哀しい狂気が暴発する究極のエンタテインメント。
『BOOK』データベースより。

これは誰が見ても駄作でしょう、と思ったらそうでもなかったようです。108円じゃなかったら買わなかったとは言え、こういうのを読んだ自分が情けなくなります。いえ、作者が悪い訳ではありません、作家でも調子の悪い時もありますから。あくまで購買者の自己責任ですね。
一応ジャンルとしては倒叙物だと思いますが、虐められて、それが原因でアリバイトリックを考案し、殺害する。それだけで、そこに至るまでのプロセスが完全に排斥されており、どう言った心理状態で殺しに傾いたのかが全然語られていません。短絡的というか、どうにも解せないことが多すぎます。

イジメられたから殺す、誰にも愛されないから皆殺しにする、あまりにもいい加減過ぎませんかね。ネットでのやり取りや荒らしの実態、キャバクラ嬢同士の心理戦といったありきたりなテーマもうんざりですし、メイントリックもミステリ読みには驚きに値しないチャチなものでしょう。


キーワードから探す
小川勝己
2006年10月
イヴの夜
平均:4.00 / 書評数:1
2004年10月
あなたまにあ
平均:6.00 / 書評数:1
2002年10月
撓田村事件 iの遠近法的倒錯
平均:6.00 / 書評数:1
2002年09月
まどろむベイビーキッス
平均:3.00 / 書評数:1
2001年08月
眩暈を愛して夢を見よ
平均:4.50 / 書評数:2
2001年05月
彼岸の奴隷
平均:6.00 / 書評数:1
2000年05月
葬列
平均:7.00 / 書評数:2