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[ サスペンス ]
潤みと翳り
アーロン・フォークシリーズ
ジェイン・ハーパー 出版月: 2019年08月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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早川書房
2019年08月

No.1 5点 nukkam 2019/09/04 22:41
(ネタバレなしです) 5人の女性が企業主催の合宿研修に参加するが、遭難に合って山中から戻ってきたのは4人のみ。一体何が起きたのか、戻らない1人はどうなったのかの謎を読者に突きつける2017年発表のアーロン・フォークシリーズ第2作ですが、「渇きと偽り」(2016年)と比べると本格派推理小説要素は大きく後退し、代わりにサスペンス小説要素が強くなってます。合宿シーンとアーロンの捜査シーンを交互に描く構成ですが、前者のサスペンスは秀逸です。一方でアーロンが事件発生前から失踪者と何らかの関わりがあったことが示唆されていますが、その経緯をアーロンがなかなか説明しないなど謎解きはどうにも回りくどいです。真相解明につながる伏線はあるのですが、伏線が証拠に転じるのはかなり終盤近くであっけない解決です。本格派好きの私にはシリーズ前作ほどの充実感は得られませんでした。


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ジェイン・ハーパー
2019年08月
潤みと翳り
平均:5.00 / 書評数:1
2017年04月
渇きと偽り
平均:6.33 / 書評数:3