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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ]
王宮劇場の惨劇
アン・カルティエシリーズ
チャールズ・オブライアン 出版月: 2002年10月 平均: 4.00点 書評数: 1件

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早川書房
2002年10月

No.1 4点 nukkam 2016/09/12 01:02
(ネタバレなしです) 米国のチャールズ・オブライアンは教職を引退してから作家業に転じたという、英国のエリザベス・ルマーチャンドと似たキャリアの持ち主です。2001年発表のデビュー作の本書はフランス革命前のパリを舞台にした歴史ミステリーです。1786年のロンドンで舞台芸人を引退して聾学校の教師の道を目指すアン・カルティエに届けられたのはかつて芸を仕込んでくれた義父アントワーヌがパリで愛人関係の女優を殺害して自殺したというショッキングな知らせ。アントワーヌがそんなことをするとは信じられないアンはパリへ行き、街道巡邏隊隊長のサン=マルタン大佐の助けを借りながら真相を探ろうとするというのが本書のプロットです。推理による謎解きはなく冒険スリラー小説に分類される作品ですがこの人の文章はちょっと抑制が効きすぎてスリルに乏しい感があります。お決まりのヒロイン危機一髪の場面さえももうひとつどきどきしません。文章が下手というわけではないのですが(むしろ読みやすいです)、作風と題材が合っていないような気がします。


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チャールズ・オブライアン
2002年10月
王宮劇場の惨劇
平均:4.00 / 書評数:1