皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ 本格 ] ブルクリン家の惨事 ウィルソン |
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G・D・H・コール | 出版月: 1960年01月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
新潮社 1960年01月 |
No.1 | 5点 | nukkam | 2016/05/26 15:19 |
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(ネタバレなしです) 夫婦によるコンビ作家として有名なコール夫妻ですが、ミステリー第1号となる1923年発表の本書は例外的に夫のG・D・H・コール(1989-1959)単独による作品です(新潮文庫版の巻末解説では本書も夫婦共著のように紹介されていますが間違いです)。シリーズ探偵であるウィルソン警視初登場の作品でもありますが彼が全面的に活躍するわけではなく、警察、弁護士、アマチュア探偵コンビがそれぞれ謎を解いていく展開となります。それぞれが独自に捜査しつつも要所では情報の探りあいや共有化もやっていますので、単純な犯人当て競争とも違った趣があります。この人が犯人ではという仮説が先にありきで(理由はあっても非常に根拠薄弱です)、その後で証拠固めに入るというプロットが珍しく、犯人がわかればほとんど終わりという通常の本格派推理小説に慣れている読者には多少まどろこっしく感じるかもしれません。 |