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ミステリの祭典

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北浦透さんの登録情報
平均点:8.07点 書評数:67件

プロフィール| 書評

No.7 8点 猫丸先輩の推測
倉知淳
(2004/09/13 23:28登録)
とにかく、猫丸先輩のイラストが良すぎ!
それに加えて、倉知氏の抜群の描写力があるから、猫丸先輩がああも存在感を放つわけである。
話自体もとても面白く、よくまとまっている。
本格物で、加えて優れた名探偵物は中々ないが、この作品は初心者からでも勧められる好書である。


No.6 10点 笑わない数学者
森博嗣
(2004/09/11 16:15登録)
森ミステリィのベストスリーに入る傑作(ちなみに残りは『封印再度』と『すべてがFになる』)。オリオン像消失のトリックは、多いに評価する。謎自体も魅力的だが、それに応えるだけの説得力のある解決がすばらしい。わかりやすい(とは僕は思わないが)トリックで読者にいかに衝撃を与えられるかが一流の推理作家のうまさだろう。
同じ天才でも、天王寺博士と四季との違いも面白かった。
ラストは、犀川と萌絵の会話も含めて何も言うことはないほど鮮やかに決めてくれた。脱帽。


No.5 9点 ひまわりの祝祭
藤原伊織
(2004/09/08 16:49登録)
「ひまわりの祝祭」
自分だけのブランドを持っている作家は強い。藤原伊織の場合は抜群の文章力と魅力的な登場人物。この二つが揺るがないので、この作家の場合、どんな作品を書いても水準以上の出来になる。
そのなかでも本作は出色の傑作。最後までスリリングな作品であり、そのなかでユーモアも光る。とても面白かった。


No.4 9点 鳴風荘事件
綾辻行人
(2004/09/05 17:17登録)
本格推理小説の絶好のテキスト。幻想的な本格である「館シリーズ」こそ綾辻の本領だが、正統派の本格を書かせても超一流である。「意外な犯人」も、「大掛かりな謎」もこの作家には必要なかったようだ。ただただ論理の美しさで読ませる傑作。この本を読んで勉強してほしい作家が2、3人・・・。


No.3 10点 封印再度
森博嗣
(2004/08/29 13:11登録)
森博嗣の最高傑作!
鍵と壺のトリックを始め、謎の数々が物語をスリリングに展開させ、そしてきわめてシンプルに解決される美しさとその衝撃。作者の世界だけで「解決している」ような解決編が目立つなかで、モノの違いを感じさせる。
そして、徹底的なプロ精神。このシリーズの重要な柱であり、読者の期待する「犀川と萌絵の恋愛」に正面から向き合う姿勢。これぞ、プロの手によるものだろう。
十二分に堪能した。


No.2 6点 愛情の限界
連城三紀彦
(2004/05/09 17:30登録)
『愛情の限界』
タイトルとあらすじに惹かれて。大人の恋愛サスペンスかなと思ったら、ちょっと方向性が違った。
ミステリーの技巧が程よく使われているが、盛り上がりに欠けた。


No.1 7点 ある閉ざされた雪の山荘で
東野圭吾
(2004/05/09 17:24登録)
一言でいって「センス」。才能のある作家が本格ミステリを書くとこうなる。文章の切れ、軽い読み心地にヘヴィーな衝撃。
綾辻行人『十角館の殺人』に匹敵する傑作。

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