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ミステリの祭典

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TOMYさんの登録情報
平均点:6.67点 書評数:3件

プロフィール| 書評

No.3 8点 聖女の救済
東野圭吾
(2010/02/08 07:20登録)
ネタバレあり
着想が見事。
欲を言えば、ペットボトルか水道水かという展開の中、浄水器の話が浮上する辺り、ただの水道水と浄水器の使い分けなどどのような状態だったか、書いてあったかもしれないが、その理解できていなかったので、その辺り、より巧く説明してあるとよかったのと、その点の使い方によって、トリックの不自然さも緩和できたのではないかという気がする。


No.2 9点 A先生の名推理
津島誠司
(2010/01/03 21:32登録)
一般に評価が非常に低いか、忘れられている作品ですが、大抵は通常の本格ミステリとして評価した結果のようです。出版当時バカミスという言葉が流布されていなかったことに加え、作者もユーモア色を意識していることを全く表面上出していないので(内心意図していたかは不明)無理もありませんが、これはナンセンス小説の傑作です。世の中何でもかんでもバカミスと称する傾向がありますが、ナンセンスものとしては小林信彦の神野推理シリーズ位では?本作はそれとはまたタイプが異なりますが、トリックというか解決が無茶苦茶な点は凄まじい。特に「ニュータウンの出来事」は映像を思い浮かべるとパニックもののハリウッド映画みたいでたまりません!


No.1 3点 智天使の不思議
二階堂黎人
(2009/12/29 23:41登録)
ネタバレありです。
容疑者Xに対抗してあえて同種のトリックで作者の考える本格を表現したとの話を耳にしましたが、リーダビリティやキャラクターで容疑者Xに比べるべくもないのは致し方ないとして個人的には本学ミステリとしても完全に負けていると思った。単に犯行時間を実際と異なるものと誤認させてのアリバイ工作だけなら、アリバイものとしても特段斬新とはいえないのでは。容疑者Xがすごかったのは、誤認させるためにそこまでするか?という発想の大胆さがあったから。本作では誤認させる時間差が大きいことが珍しいとはいえ、それ自体伏線がわかりやすいので驚きにならなかった。また物語の構造も本格を強調するにしては無駄に錯綜しており謎の解明のカタルシスがない。

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