home

ミステリの祭典

login
風花島殺人事件

作家 下村明
出版日1961年01月
平均点5.67点
書評数3人

No.3 5点 ボナンザ
(2021/02/17 20:53登録)
まあ、30選に入れるほどかはともかく、この時代のフーダニットとしては中々よくできていると思う。

No.2 6点 kanamori
(2015/07/30 18:36登録)
大分県の離島・風花島に住む家族を捨てて、別府で若い愛人と暮らしていた元網元の花紋鶴吉が失踪した。愛人の糸代からの依頼を受けた私立探偵・葉山は、調査をするうちに、時を同じくして鶴吉の正妻が風花島沖の海上で殺害死体で発見されたことを知る--------。

「本格ミステリ・フラッシュバック」からのセレクト。というよりも、ほとんど無名だった作品にもかかわらず、ミステリ研究家の山前譲氏が「必読本格推理30編」に選んだことで一部で話題になった昭和36年初出の作品です。今回復刊された日下三蔵編の「ミステリ珍本全集」第8巻で読みました。
同じ大分県沖の離島が舞台ということで、読む人によっては「十角館の殺人」を連想させたり、また複雑な家系の網元一家からか、”地味な「獄門島」”などとも言われたりしているようですが、”孤島での連続殺人”という設定は同じでも、当然ながらプロット、作風ともに全く違います。もともとが大衆小説を多く書いていた人だけあって、文章が手慣れており読みやすいのが良点です。そのぶん全般的に通俗的な感じは否めないのですが。
本格ミステリとして見て、メイントリックはそれほど独創性があるとは言えないものの、台風の襲来という設定を活かしたトリックは悪くはなく、伏線の張り方もまずまずだと思います。ただ、解決編が意外とあっさりしていたのが残念ですね。あと、珍本全集の月報にある山前譲氏の「お詫び、あるいは言い訳」というエッセイが愉しい。(なにも、そこまで卑屈にならなくてもいいのにw)。

No.1 6点 nukkam
(2015/02/28 23:35登録)
(ネタバレなしです) この作者のミステリー作品では比較的知られている1961年発表の本格派推理小説です。社会派推理小説全盛期の作品だからでしょうか、意外と手堅く書かれた作品で羽目を外すようなことがありません。私立探偵が活躍しますが失踪人探しから始まる展開、地道なアリバイ崩しと地味な内容です。後半の嵐の場面はそれなりに盛り上がり、ミステリープロットとの絡ませ方もまずまず(単なる背景描写に留まっていません)。

3レコード表示中です 書評