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ミステリの祭典

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ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密
ヴァイオリン職人ジャンニ・カスティリョーネ

作家 ポール・アダム
出版日2014年11月
平均点6.33点
書評数3人

No.3 4点 nukkam
(2015/12/05 23:18登録)
(ネタバレなしです) 2009年発表のジャンニ・カスティリョーネシリーズ第2作の本格派推理小説です。動機の追及が音楽史の謎解きと絡むという歴史本格派推理小説の要素がありますがクラシック音楽関連ということでどれだけ興味を抱く読者がいるかは未知数です。音楽用語は極力使わず、明快な文章で人間ドラマとしての謎解きにするよう努力はしています。犯人当てとしては片方の事件は推理らしい推理もなく解決されてしまうし、もう片方の事件も唐突過ぎる解決で、私の乏しい理解力ではついていけない推理でした。

No.2 7点 あびびび
(2015/08/30 18:00登録)
ヴァイオリンの造詣が深く、歴史的な背景も興味深い。その時代にいるような感覚で読んでしまうが、途中でハッと気づき、これは現代進行の物語なんだと頭を切り替える。そんなことが何度もあった。

宝石をちりばめた装飾・小型バイオリンを巡る殺人事件があり、その謎を追って物語が進んでいくが、犯人は取ってつけたようなもので、やはりヴァイオリンを巡るイタリアの歴史がおもしろかった。

No.1 8点 makomako
(2014/12/20 16:48登録)
 前作がとても興味深かったので次作を読みたくて、すぐに購入しました。
 作者はイギリス人らしいが、前作同様イタリアでのお話なので、探偵も警察もイタリア人。この主人公はとてもいい。ことに探偵のジャンニは大好き。外国の推理小説でこんな感じのよい探偵は初めてです。
 推理小説としてはあっと驚くような内容は少ないが、きっちりとしあげてあります。さらにそのスパイスとして、パガニーニのお話や彼の愛器グァルネリ・デル・ジェスのイル・カノーネの話や、イタリア警察のめちゃくちゃな話など興味は尽きない。私のようなクラシック音楽愛好者にとってはたまらない魅力があります。
 ああイル・カノーネってどんな音がするのだろう!
 

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