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ミステリの祭典

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探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて
探偵少女アリサの事件簿シリーズ

作家 東川篤哉
出版日2014年11月
平均点5.00点
書評数3人

No.3 6点 makomako
(2017/08/13 17:24登録)
 本作品は東川氏の小学生探偵少女という新しいキャラクターの始まりなのでしょう。
なかなか面白いキャラだしこの路線なら多分何作かは、楽しませていただけそうです。
 本作品は連作集となっており、それなりに本格でもあります。何でも屋の橘くんに小学生探偵有紗ちゃんがメインキャラクター。
 いつも有紗ちゃんのお父さんが国内難事件で出張する間の子守役を橘くんに頼むのだが、お母さんはさらに有名な世界的探偵で外国へ行っていることとなっている。お父さんの出張事件もお母さんの出張事件も、推理小説ファンならすぐピンとくる有名な本格推理小説の事件なのは作者のサービスなのでしょう。
 私としては一番最初の「名探偵溝の口に現れる」がユーモアが効いて一番面白かった。
 次作を期待して待ちます。

No.2 5点 まさむね
(2015/02/01 17:57登録)
 東川さん,またまた新キャラを持ってきました。今回の探偵役は,ロリータ服を着こなす,10歳の美少女・有紗(アリサ)。コンビを組むのが,「なんでも屋」を開業する,31歳独身の橘良太。
 この設定,人によって好き嫌いはあるでしょうが,個人的にはなかなか使い勝手が良いような気がします。人気子役を配したドラマ化を狙っているのか?(でも,事件が溝ノ口を中心とした南武線沿線限定ってのがネックか?)
 で,内容としては,正直,これまでの別キャラ短編集に比して小粒。「単に探偵役が変わっただけ?」といった印象もありますが,キャラ自体は悪くないし,有紗の両親も含めてもっと設定を活かせるような気がするので,今後に期待しましょう。

No.1 4点 kanamori
(2014/12/18 18:54登録)
両親ともに名探偵という小学4年生の少女アリサと、彼女の子守り役を依頼される「なんでも屋」の”俺”のコンビによる連作短編集。溝ノ口を中心に南武線沿線で起きた事件を扱った地域限定ミステリになっている。

「平成の赤川次郎」か「日本のエドワード・D・ホック」を目指しているのか、このところ出す新刊ことごとく新しい探偵キャラクターを創造してくる。シチュエーション・コメディのマンネリ防止のためということは分かるが、新しい設定がそれほど活かされているようには思えないのだけど。
前作の「一服堂」のようにミステリの仕掛けの部分で工夫があればまだ評価できるのだけど、今作はミステリ部分も低調に感じた。
第1話のバカミス風トリックはどこかで似たようなものを読んだ気がするし、第2話の南武線のアリバイ崩しを扱った手掛かりは地元の人でないとピンとこないだろう。

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