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ミステリの祭典

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てのひらに爆弾を

作家 黒武洋
出版日2013年06月
平均点4.67点
書評数3人

No.3 5点 たかだい
(2025/07/15 15:51登録)
爆弾を仕込んだ携帯電話をばら撒き、爆発事件を起こした上での企業恐喝と警察の対決を描いたサスペンス
わりと最近の中東で似たような事件(無線機に爆薬が仕込まれてた事件)があったのを朧げに思い出しつつ、本書を読了しました
ストーリー展開に勢いがあり、一度は現金を要求しながら中断と沈黙の時を経て、再度脅迫を試みる犯人の不気味さとその思惑に、次第にのめり込んで楽しめた
しかしながら、その〆は如何なものだろう? と思わずに居られない
なんというか続編ありきなオチで、イマイチすっきりしない読後感が個人的にあまり好きでないからか、ちょっと納得いかない感が残ってしまった
一応、事件そのものは解決…と言えば解決したのかもしれないし、見方によっては何も解決しないで終わったとも取れる
序盤から中盤に掛けてに不満が無かった(それこそ評価8は固かった)だけに、終盤しかも最後の最後にモヤモヤを残されたのは大きな減点だと私は感じました。残念です…

No.2 5点 YMY
(2019/06/02 08:13登録)
罪なき市民を恐怖に陥れる衝撃的な物語。
携帯電話が爆発し、女性が重傷を負った。やがて同様の事件が起き、犯人は携帯電話会社に5千万円を要求してきた。だが、その後の犯人の動きはいささか不可解なものだった。犯人の目的は?なぜ携帯電話会社を脅迫するのか?
無差別殺人という大胆な犯罪を描く本作。だが、社会のあちこちで起こる救いようのない悲劇を止めるには、それだけのショックを与えなければならないのかもと思わせる説得力がある。社会的サスペンスといえるでしょう。

No.1 4点 虫暮部
(2014/05/09 10:03登録)
なんだかバランスの悪い、歪な作品。
 ラムちゃんと警察官が親子、という偶然は許容範囲を超えているし、その割にストーリー上の効果は乏しいと思う。

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