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ミステリの祭典

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相馬野馬追い殺人事件

作家 皆川博子
出版日1984年07月
平均点4.33点
書評数3人

No.3 6点 虫暮部
(2023/11/24 14:14登録)
 フーダニットはなかなか意外なところを突いている。事件を二つ重ねた煙幕に引っ掛かった。犯人は、一人殺したら歯止めが利かなくなって行動のハードルが下がってしまった感じ。犯人じゃなくても板挟みで素直に供述出来ないとか、皆がバラバラなことを考えて錯綜して行くとか、面白いドラマ。
 しかし、描き方がごちゃごちゃし過ぎ。しばしばページを遡らないと状況が判らなくなってストレスの多い読書になってしまった。

No.2 5点 nukkam
(2019/06/10 22:33登録)
(ネタバレなしです) 1984年発表の本格派推理小説です。早々と殺人事件が起きるのですが間違い殺人の可能性が出たためか捜査は難航します。さらに投石による落馬事件とか(事故かどうか微妙な)風呂場での感電死事件とか走行中の車内の排気ガス漏れ事件などが立て続けに発生しますが、どれもミステリーの謎としてはインパクトが弱いです。人間関係が複雑な上に誰が主人公なのかさえ曖昧な描写なのでとても読みにくかったです。推理も明確な証拠がほとんどありません。終盤での2人の人物によるコン・ゲーム(だまし合い)的なやり取りが不思議なサスペンスを醸し出しているのが印象的ですが、他にはこれといった特徴がないように思いました。

No.1 2点 ∠渉
(2014/01/26 13:23登録)
野馬追い祭とか馬芝居とか自国政府官僚とか全くもって聞いたことがないので新鮮というかそもそもホントにあんのか?と思いながらも、それでいて日本の情緒あふるるミステリでした。

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