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ミステリの祭典

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赤い指
加賀恭一郎シリーズ

作家 東野圭吾
出版日2006年07月
平均点6.89点
書評数45人

No.5 7点 こう
(2008/06/04 22:11登録)
 倒叙形式で進む少年犯罪に巻き込まれた家族の話に老人介護問題を絡めた秀作です。手紙、さまよう刃とつながっているテーマがあるのではないかと思います。
 ミステリとしては小振りですが最後の部分は伏線が効いていて流石でした。
 また加賀恭一郎とその父親のストーリーが久々に語られ、加賀の不自然な行動の理由が最後に明かされるこちらのサイドストーリーも楽しめました。
 ただ犯人の性格設定、また崩壊しているその家庭が描かれており考えさせられるテーマ、作品とはいえ読んでいて楽しい作品ではありません。
 作品の出来としては良いのですが本格色の強い作品が近年減っているのが残念です。  

No.4 9点 白い風
(2008/04/09 00:24登録)
大好きな東野推理小説と「秘密」系どんでん返しの融合されたような作品。
個人的には大満足です。
未成年殺人・痴呆老人介護等の社会問題もあり内容も充実。
題名も後から思えばシンプルで絶妙だと思う。

No.3 8点 VOLKS
(2008/03/21 20:33登録)
色々な人の葛藤が見え、いい作品だと感じた。

「松宮刑事、この馬鹿餓鬼を・・・・・・」
加賀刑事のこの一言で、それまでのモヤモヤ感がスッとした。

No.2 6点 シーマスター
(2007/08/31 23:57登録)
高齢者の介護問題や子供のヴァーチャル障害など現代社会の歪みを織り込んだ話になっているが、ミステリとしてはさほど目新しいものでもない。
それに「実は・・・・・だった」といわれてもねえ・・・・・・んなことホントにできんのかね・・

結局この話は、エゴ嫁とバカ息子を授かった哀れな男の悲劇でもあるわけだが、彼の心の防波堤がついには崩れなだれるシーンには感極まるのを禁じえない。

ただ結果はともかく、この家族とは何の関係もない一介の警察官が個人的な心情で、罪量が変わり得る変則的な手法をとるのはいかがなものだろうか。
まあ自分の親子関係のやるせなさに対するささやかな代償行為ということなのだろうが。

No.1 8点 akkta2007
(2007/07/27 17:04登録)
「早く帰って来てほしい」
主人公の前原が妻から切羽詰まった電話を受けたのは、金曜日の夕方であった。異変を感じた主人公が家へ帰るとそこで待ち受けていたものは?・・・
直木賞受賞後の第1作であり非常に楽しく、いや興味深く読むことが出来た。
思いもよらない結末も待ち受ける・・・・
納得の出来る作品であった。

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