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ミステリの祭典

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螺旋
風水林太郎

作家 山田正紀
出版日1997年07月
平均点8.00点
書評数3人

No.3 8点 虫暮部
(2024/07/05 12:35登録)
 序章を読んで “え、これSF?” と訝ったのだけれど、実際には現代社会の生活者視点と神学的象徴論の二重写し。ともすれば頭でっかちな観念論に陥りそうなところ、見事な反転と共にきちんと着地している。
 単なる物理的トリビアではなく、そのときにそれが起きることで “奇跡” たり得ている “史上最長の密室” トリック。それに対抗するかのような “××に対するペテン”。この物語はまるで “神シリーズ” のアナザー・サイドだ。

No.2 7点 蟷螂の斧
(2018/09/28 15:40登録)
旧約聖書になぞった事件で、幻想的な雰囲気で物語が進みます。メインは全長6.5キロの地下水道に投げ込まれた死体が出口に流れ着かず、やがて海岸の船の上で発見されるというもの。島田荘司氏ばりの大トリックです。それ以上に感心したのが、「善と悪に対するある種の先入観が、事件そのものの全体像を微妙に歪ませている」という点にありました。

No.1 9点 やん
(2004/05/30 22:52登録)
これはやられましたー。面白い。最後の洞窟の中入っていってどうたら。。。って場面はあんまりだったけどそれ以外は100点。全部ひっくり返る感覚がすげえ。

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