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ミステリの祭典

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ケルベロスの肖像
田口&白鳥シリーズ

作家 海堂尊
出版日2012年07月
平均点3.75点
書評数4人

No.4 5点 E-BANKER
(2015/11/08 19:20登録)
驚異的なスピードで版を重ねてきた「バチスタシリーズ」もついに完結!
田口&白鳥の名コンビ。そして、その他お馴染みのキャラクターともこれでお別れ(?)なのでしょうか・・・

~『東城大学病院を破壊する』・・・。病院に届いた一通の脅迫状。高階病院長は“愚痴外来”の田口医師に犯人を突き止めるよう依頼する。厚生労働省のロジカル・モンスター白鳥の部下・姫宮からのアドバイスを得て、調査を始めた田口。警察、法医学会などさまざまな組織の思惑が交錯するなか、エーアイセンター設立の日、何かが起きる!? ~

「ケルベロス」とは地獄への入口を警護する三つの首を有する犬のこと。
それが東城大学のエーアイセンターを指すことは中途で判明する。
世界最大級のMRI「リヴァイアサン」までがセンターへ運び込まれ、いよいよキナ臭い雰囲気が立ち込める刹那
事件の首謀者として浮かび上がったのは、過去のアノ事件で登場した美貌の姉妹の片割れ・・・
でも確かその姉妹って死んだはずでは・・・?
という感じで進展するストーリー。

なのだが、正直そんなことはどうでもよいのだ。
田口&白鳥、姫宮は当然のこと、超ブッ飛んだヤンキー医師・東堂、彦根&シオン、島津、南雲などなど過去の作品を彩った一癖も二癖もある人物たちが大集結!
シリーズファンにとってはもはや堪えられない(?)場面の連続というわけ。
これはもうミステリーとしての評価云々ではなくて、シリーズの大団円とファン向けのボーナストラックということなのだろう。

と言いながら続編が発表されているという当たり、まだまだ作者の構想は留まっていない。
ここまで世界観を広げてきたシリーズだからこそ、新たな世界、フィールドへの展開を期待したい。
評価はもはやどうでもよい気が・・・
(白鳥ではないけど、田口も随分成長したんだねぇと感慨に耽る・・・)
巻末の二つのボーナストラックはどんな意味があるんだ???

No.3 4点 HORNET
(2014/05/06 13:56登録)
 前作「アリアドネ」が久々にミステリ路線の色濃い作品で、自分としても非常に良かったので期待して読んだが、完全にエンタメ小説に戻ってしまった。
 これまで登場したキャラの立った登場人物を一挙に登場させ、最後をお祭り的に飾ろうという匂いを強く感じた。読んでいての一番の感想は、「めんどくさい」。劇場的なラストも予想の範疇。むしろこれのためにここまでを描いてきているのがよく分かる構成。
 完結と謳いながら、絶対また続きが出る気がするのだが……

No.2 3点 白い風
(2013/01/17 22:50登録)
この作品の分野が分かりません。
もうこのシリーズを読むのを止めようと思ったけど、帯に『ついに完結!』の文字に誘われつい手に取ったけど・・・。
まっ、これで終わりなら文句を言うのは止めておきましょう(笑)

No.1 3点 まさむね
(2012/12/08 11:22登録)
 「バチスタ・シリーズついに完結!」という謳い文句の割には,何とも微妙な内容。これまでの作品で散らかしまくっていた種を,無難に(無理やり?)押し込めた感じでしょうか。
 したがって,バチスタ・シリーズはもとより,さらに広い範囲の桜宮シリーズ(特に「螺鈿迷宮」と「ブラックペアン1988」)を読んでいないと,ちょっと意味不明に感じるものと思われます。なお,ミステリ的要素を期待してはいけません。
 個人的には,これまでの作品に対する「懐かしさ」は感じたものの,本作品自体はかなり散漫であり,駄作と言わざるを得ません。
注:シリーズファンなら楽しめる作品なのかも。私は,シリーズの初期は結構楽しんで読んでいたのですが,途中でどうしても作者の作風が肌に合わなくなったものですから…。

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