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ミステリの祭典

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材木座の殺人
三番館シリーズ

作家 鮎川哲也
出版日1986年08月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 5点 斎藤警部
(2016/05/11 17:17登録)
かの”私だけが知っている”脚本をベースとしたと言う、ちょっとしたクローズド・サークルの二作「棄てられた男」「青嵐荘事件」はその出自で興味を引くね。まァ不可能興味の「人を呑む家」はなかなか面白いかな少なくとも結末直前までは、、全体で見渡すとやっぱりミステリ興味、物語興味共に弱さは感じるね。。我が心の中の『俺の本格~鮎川哲也作品大全集』では三番館シリーズは別巻扱いだなァ。

ところで、三番館も四冊目のこのあたりから弁護士の登場をスキップしたり「わたし」がチラッとしか見えなかったり(要は真の探偵役バーテン以外すっ飛ばす傾向)、少しずつレギュラー陣の扱いにイレギュラーが混じって来ますね。そのへんもまあ、地味に面白いっちゃそうなんだけど。

No.2 6点 ボナンザ
(2014/04/07 15:44登録)
ドラマ私だけが知っているの脚本を3番館シリーズに脚色しなおしたものもうまい。(茜荘と棄てられた男)これまでのシリーズ以上にゲーム性が出たおもしろさ。

No.1 5点 E-BANKER
(2011/11/28 22:23登録)
銀座のとあるビルにあるというBAR「三番館」を舞台とするシリーズ4作目。
今回も、肥満の弁護士=名無しの私立探偵=「三番館」の達磨大使のようなバーテン、の三者がそれぞれ活躍(?)。

①「棄てられた男」=雪国のとあるペンションに集められた「いわく付き」の男女と、彼らを脅すために招待した男。そして、脅迫者の男が殺された! って書くと、何だか魅力的なプロットのように見えますが・・・なんともあっさりしたオチと真相。
②「人を呑む家」=以前、住人が忽然と消えた「家」。そしてまた新しい住人が忽然と消えた! って書くと、何だか魅力的なプロットのように見えますが、非常にあっさりしたというか、子供だましのようなトリック。こんなトリックに引っ掛かるなよなぁ・・・
③「同期の桜」=同じ会社で働く女性を殺害した容疑者として挙がったのは、「同期の桜」3名。それぞれアリバイがあるのだが、探偵の捜査&三番館のバーテンの推理により意外な犯人が判明。
④「青嵐荘事件」=金満家で「青嵐荘」の主人である男が毒殺される事件が発生。鍵になるのは、死亡推定時刻と容疑者(=青嵐荘の住人たち)のアリバイ。よく「推理クイズ」なんかで出てくるようなプロット&レベル。
⑤「停電にご注意」=これも主題は「アリバイトリック」だが、かなり強引なトリック。この写真のトリックって、相当使い古されたやつだと思っていたが、まさかこんなに堂々と使われていたとは・・・「三番館」のバーテン推理後に再度事件が起こるというのが、珍しいパターンの作品。
⑥「材木座の殺人」=鎌倉在住だった鮎川氏らしく、鎌倉~三浦半島の名所めぐりをした後に事件が発生。これもアリバイトリックが主題だが、ラストはあっさり。
以上6編。

よく言えば「偉大なるマンネリズム」、悪く言えば「いつものワンパターン」。
ただ、いつもは『事件発生の顛末』⇒『名無しの私立探偵の捜査』⇒『三番館のバーテンの推理』という3部構成だったのが、探偵の捜査をほとんど省略して、すぐにバーテンが推理して解決というものが数編ある。
プロットもまさに「ワンアイデア」の一発勝負ばかりで、こうなるとかなり味気ない気もしてくる。
シリーズものの宿命とはいえますが、やっぱり回を重ねるごとにクオリティが落ちてくるのが仕方ないのかなぁ・・・?
(特にお勧めはなし。敢えて言えば⑤)

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