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ミステリの祭典

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怪しいスライス
プロゴルファー リーの事件スコア

作家 アーロン&シャーロット・エルキンズ
出版日2011年09月
平均点4.33点
書評数3人

No.3 4点 E-BANKER
(2017/11/07 22:21登録)
“スケルトン探偵シリーズ”で著名なA.エルギンス。
その作者が妻のシャーロットと共作したその名も「プロゴルファー・リーの事件スコア」シリーズ。
記念すべき第一作目が本作。1989年の発表。

~プロ一年目の女子プロゴルファー・リー=オフステッド。あらゆる経費を切り詰める金欠なプロ生活を送る彼女は、出場した試合でスター選手ケイトの撲殺死体に遭遇する。捜査を担当するグレアム=シェルダン警部補がゴルフをまったく知らないとあって、リーも黙って見てはいられない。試合で知り合ったアマチュアゴルファーのペグと真相究明に乗り出すけれど・・・~

最近どうもねぇー、アイアンが全然ダメなんだよね。
以前悩まされたドライバーのスライスはかなり改善できたんだけど、その代わりにアイアンのトップorシャンクが止まらない・・・
アプローチも下手くそだから、そうなるとスコアにならないんだよなぁ・・・
って、自分のゴルフの話はどうでもいい!!
(ついつい自分に重ね合わせて読んでしまうもので・・・)

本作をひとことで言い表すならば、“アメリカ版二時間サスペンス”っていう感じかな。
それも二流どころの俳優陣が出てくるやつ(某テレビ○京でやってるような)。
一応殺人事件が起きて、素人&玄人探偵が捜査して、ラスト前に主人公がピンチに陥って、最後には何となく真犯人が指摘されてThe end!
お手軽なミステリーがいっちょ上がり! ってとこだろう。
エルギンスも簡単だったんじゃないかな?
きっと、豪邸の書斎かどこかで優雅にゴルフ番組でも見て、鼻歌でも歌いながら書いたに違いない!
そんな軽~い作品です。

でも次作以降シリーズ化されたということは、一定のファンがついたということなのかな?
どんな奴が読むんだろう? 女子プロ好きかな?
(確かに最近可愛い女子プロ多いしね。)

No.2 5点 nukkam
(2016/03/03 19:08登録)
(ネタバレなしです) アーロン・エルキンズ(1935年生まれ)と妻でロマンス作家のシャーロット・エルキンズ(1948年生まれ)が合作で書いたミステリーが1989年発表の本書に始まる、女子プロゴルファーのリー・オフステッドシリーズ第1作です。集英社文庫版の巻末解説で指摘されている通り、プロゴルファーが自分のゴルフクラブがすり替わったことに気づかないのはあまりに不自然すぎると思います(ネタバレになっていますがかなり早い段階で明らかにされますので紹介をご容赦下さい)。気軽に読める本格派推理小説ですが、探偵役としては心もとないリーの捜査は謎解きのスリルを盛り上げるには力不足に感じます。控え目ながらロマンス描写の方が印象に残る作品でした。

No.1 4点 Tetchy
(2011/09/21 20:00登録)
第1作ということでまずは自己紹介といった色合いが強く、事件もごくごく普通のミステリに仕上がっている。

主人公リーはプロ1年目でゴルフもアメリカ陸軍時代の配属先のドイツの空軍基地で覚えたという変り種。
そして彼女が遭遇するのは地元の警察署に勤めるグレアム・シェリダン警部補という好漢。事件を通じてリーとグレアムは互いに惹かれ合っていくというこれまたロマンス小説の王道。
訳者あとがきによればシャーロット夫人はロマンス小説作家とのことで、エルキンズ作品よりもこの色合いが濃い。このリーとグレアムの関係はスケルトン探偵シリーズのギデオンとジュリーの馴れ初めを想起させるが、キャラクター造形はまだ本家の方が上か。

しかし当然と云っては失礼だが、まだまだ物語やキャラクター造形に深みが感じさせないので総合的に判断すると普通よりもやや劣る出来栄えに感じてしまった。

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