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ミステリの祭典

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夜明けのパトロール

作家 ドン・ウィンズロウ
出版日2011年07月
平均点6.67点
書評数3人

No.3 6点 八二一
(2020/02/13 20:12登録)
悲惨な事件や登場人物たちの友情に入り込む亀裂に痛む読者の心が、あいだに海やサーフィンの描写がはさまれることで、浄化されていく。人生に必ず訪れる転機を描いた感動作品。

No.2 6点 kanamori
(2011/08/20 23:11登録)
私立探偵ブーンと5人のサーファー仲間”ドーン・パトロール”シリーズの第1作。
舞台であるカリフォルニア最南端の街サンディエゴの情景描写とサーファー仲間のプロフィール紹介を織り交ぜながら、いつもながらの軽妙でテンポのいい語り口で途中までは楽しめたのですが、中盤以降のストーリーが重苦しい内容になって戸惑ってしまった。かってに「ボビーZ」風のポップなものを想定していたせいかもしれませんが。
まあ、”ドーン・パトロール”はいずれも個性豊かな面々がそろっているので、群像劇としても次作以降期待できそうかな。

No.1 8点 Tetchy
(2011/08/09 22:06登録)
すこぶる腕の立つ私立探偵なのだが、三度の飯よりもサーフィンが好きなせいでそのためにはどんな依頼よりもサーフィンを優先する。そんな魅力的な探偵ブーン・ダニエルズがドン・ウィンズロウの新シリーズキャラクターだ。

まずもうのっけから作品世界にのめり込むほどの面白さ。ところどころに織り込まれるエピソードが面白く、一気に引き込まれてしまった。恐らく亡くなった児玉清氏が存命で本書を読んだなら快哉を挙げること、間違いないだろう。
ブーンと彼のサーフィン仲間“ドーン・パトロール”の連中がすごぶる魅力的で、こんなご機嫌な奴らが繰り広げられる物語はオフビートな語り口で軽快に流れていくのだが、ブーンが捜査していくうちに判明する真実は重い。

個人的には『フランキー・マシーン~』のように終始軽快に物語が続いてほしかったので、それが故に-2点させていただいた。
でも訳者あとがきによればウィンズロウはやはり現実の過酷さというものを物語に織り込んでいく意向なので、次作からはそのつもりで読むこととしよう。

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