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ミステリの祭典

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恐ろしき四月馬鹿

作家 横溝正史
出版日1976年01月
平均点4.33点
書評数3人

No.3 2点 虫暮部
(2019/09/02 11:49登録)
 角川文庫版に収められた14編について。遅咲きの作家だと言う認識はあったので、初期短編集である本書が玉石混交なのは覚悟しつつ、多少は拾い物もあるだろうと期待していたが、石ばかりである。辛うじて「画室の犯罪」と「赤屋敷の記録」に、これはと言う場面が見られた程度。

No.2 5点 ボナンザ
(2015/11/02 20:03登録)
今から見るとイマイチな作品もあるが、この時期としては良くできているだろう。とにかく貴重な記録ではある。

No.1 6点 kanamori
(2011/04/01 19:04登録)
最初期のミステリ短編集(角川文庫版)。
単行本で出た「恐ろしき四月馬鹿」を文庫化に際して2巻に分かち、1巻目の本書には大正期に発表された14編が収録されています。(もう一冊の「山名耕作の不思議な生活」には昭和初期の作品を収録)。
表題作は、大正10年(1921年)に「新青年」の懸賞に応募・入選した作者のデビュー作品で、短編というより掌編小説に近い枚数ながら、洒落たドンデン返しの好編です。エイプリル・フールは戦後のお遊びかと思っていたら、大正時代から一般化していたとは知らなかった。
ほかに、本邦初と言われる色盲トリック(赤緑色盲に関し事実誤認がある)を使った「深紅の秘密」など、総じてユーモアとペーソスを基調とした軽妙な作品が多い。

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