連続殺人鬼 カエル男 |
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作家 | 中山七里 |
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出版日 | 2011年02月 |
平均点 | 5.70点 |
書評数 | 23人 |
No.3 | 5点 | いけお | |
(2011/07/08 19:12登録) 無駄な部分がけっこうあったし、複線も曖昧だったように思うが、どんでん返しの連続はよかった。 |
No.2 | 6点 | kanamori | |
(2011/04/17 17:49登録) 巷溢れるシリアル・キラーもので、既読感のある趣向が複数使われているうえに、表面的なプロットの骨格も某古典名作そのままですが、プラス・アルファの部分で面白いアイデアが取り入れられていて、ドンデンの連続のあとのラストの処理が秀逸でした。 難点は、精神治療の効果がいかにもご都合主義的なところで、肝となる”二重の意外な構図”に直接関係してくるだけにちょっと気になりました。 表紙絵とタイトル(応募時のタイトルのほうがマシ)でだいぶ損をしている気がする。 |
No.1 | 8点 | メルカトル | |
(2011/03/19 23:44登録) 本作は、『このミス大賞』に同作家の『さよならドビュッシー』とともにダブルエントリーされた作品で、こちらのほうを読みたいとの読者の声が多く、刊行されたいわくつきの作品である。 マスコミによって「カエル男」と名付けられた連続殺人鬼を追う刑事達を描いた、サイコ・サスペンスといえるであろう。 いささかエグい描写があるので、特に女性読者は要注意だが、意外と骨格はしっかりしている印象だ。 果たして「カエル男」の目的は何なのか、単なる無差別殺人なのか、それとも殺人快楽症なのか、その辺りが本作の一つの眼目といってよいと思う。 主人公の刑事、古手川がボンクラであることや、少なからず疑問を抱かざるを得ない箇所があること、やや冗長なシーンなど、細かい欠点はいくつもある。 しかし、それらを補って余りある面白さであり、後半の畳み掛けるようなどんでん返しの連続は見事といってよいと思う。 |