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ミステリの祭典

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夜の来訪者

作家 プリーストリー
出版日2007年02月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 7点 八二一
(2021/06/21 20:21登録)
登場人物たちがどこでどう関係しあっているのか、警部の問いにより謎が少しずつクリアになっていく面白さと、明かされていく過程のスリリングさが堪らなかった。戯曲はほとんど読んだことが無かったが、一気読みした。

No.2 5点 nukkam
(2014/08/13 14:23登録)
(ネタバレなしです) 英国の小説家で劇作家のジョン・ボイントン・プリーストリー(1894-1984)の代表戯曲が1946年発表の本書ですが(後には映画化もされています)、恩田陸が「堂々たる本格ミステリ」と絶賛していたので興味を持って読みましたがちょっと違和感を覚えました。バーリング家の人々と死んだ娘との関係がグール警部の事情聴取で少しずつ明らかになっていくプロットなのですが、これがそのまま犯人当てには発展しないのです。秘密を暴かれて後悔する人、開き直る人、全く動じない人など人間模様が巧に描かれ、ユニークな結末も印象的ですがこれは本格派というより(強いて分類するなら)サスペンス小説ではと思います。

No.1 6点 kanamori
(2011/03/22 18:39登録)
岩波文庫で160ページほどの戯曲版ですが、濃厚なサスペンスと余韻の残る結末を備えたミステリ劇の佳品でした。
裕福な実業家一家4人と娘の婚約者が同席するディナーの途中に、突如訪れたグール警部と名乗る男が、自殺した女性と彼ら5人との深い関わりを暴き次々と告発していくというストーリー。
解説によると、時代設定が第一次大戦前になっているのは、根底に作者の社会派寄りのメッセージを込めるためのようで、また、グールという警部の名前にも深い意味があるようですが、最後のどんでん返しといい純粋にミステリとして楽しめます。

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