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ミステリの祭典

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冬のフロスト
フロスト警部

作家 R・D・ウィングフィールド
出版日2013年06月
平均点6.33点
書評数3人

No.3 5点 ぷちレコード
(2021/02/19 22:58登録)
いくつもの謎が錯綜するモジュラー型の展開。
今回とりわけフロストを悩ませるのが、少女たちの誘拐事件。容疑者を確保するものの立件できないまま、事態は思わぬ方向へ展開していく。自称超能力者までが捜査をひっかきまわすし、警部の疲労は限界にまで達してしまう。
お荷物の部下と自己中の上司に挟まれて、またも大あらわのフロストだが心も凍る冷たい犯罪と向き合いながら、情けもあれば優しさも忘れない主人公の温かさが心地良い。

No.2 6点 レッドキング
(2020/08/04 05:16登録)
カンと見込みの「天才」警部:フロストシリーズ第五弾。回を重ねるごとに頁数は増えるが、ボルテージは全く下がらない。今回も、少女連続誘拐殺人、娼婦連続殺人事件にコンビニ強盗事件、さらに枕カバー盗難事件、おまけに数十年前の白骨まで出て来る多重事件の百花繚乱。勘で見込みを立てては外れ、見込みし直し、また外れ・・・点数稼ぎと人件費節減が第一の署長方針による人員不足のあおりを受け、ドジな相棒部下に足を引っ張られながら、複数事件の並列解決に東奔西走七転八倒するフロスト。おとり捜査を巡るサスペンスフル展開の果てに、最後の数行で全事件に見事なカタがつく。ちと出来過ぎだが実におもしろい。

No.1 8点 kanamori
(2013/08/18 17:49登録)
連続少女失踪事件や連続娼婦惨殺事件など、例によって同時多発事件でモジュラーれ、不眠不休の捜査を強いられるデントン署のフロスト警部、シリーズの第5弾。(

基本プロットは毎度同じながら、訳出が数年おきのためマンネリを感じることがない。
今回は何度もドジを繰り返す部下のダメ刑事モーガンがいいアクセントとなって、フロストの下ネタ・ジョークも冴えわたっている。とくにマレット署長をネタにしたジョークは爆笑必死。
ユーモアだけでなくフロストの人情味溢れる意外な行為でホロリとさせたり、本来の警察小説としての構成も一級品の出来です。
上下巻1000ページを一気読みできる面白さ。

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