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ミステリの祭典

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探偵Xからの挑戦状!Season2
NHK:携帯小説ードラマ連動企画

作家 アンソロジー(出版社編)
出版日2011年02月
平均点5.00点
書評数3人

No.3 5点 まさむね
(2018/09/08 21:02登録)
 2009年にNHKで放映された番組のために辻真先、近藤史恵、井上夢人、我孫子武丸の4名が執筆した作品を文庫化したもの。それぞれ、問題編と解決編に分かれています。
 丁寧に考えていけば解けるであろう作品もあれば、いやいや、これは分らんだろう…って作品まで、幅は様々。クイズ好きの方は読んでみてもいいかも。

No.2 5点 メルカトル
(2011/02/27 23:44登録)
4人によるアンソロジーだが、それぞれ一長一短あってどの作品が秀でている訳でもなく、押しなべて平均点をクリアしている感じである。
自分の好みから言うと、近藤史恵女史の『メゾン・カサブランカ』がややお気に入りかな。
問題編と解決編が完全に分離されているわけだが、面倒なので全く推理しないで解決編を読んでしまった。
これはある意味正解かもしれない。
というのは、真相を看破するのには多分に想像力を要する作品が多かったため。
そんな中井上夢人氏の『殺人トーナメント』だけは、純粋なパズル問題であり、理系が得意な人には意外に簡単に解けるかもしれない。
あなたも挑戦してみては?

No.1 5点 江守森江
(2011/02/04 23:23登録)
NHKからSeason3の放送決定メールが配信されたのに合わせるようにSeason2の携帯小説が文庫化された。
携帯小説を読んでいたかは兎も角、NHKでの放送を観ていたならば本書の存在意義は薄い。
今回は推理クイズ企画に相応しく全4編が書き下ろしだった。
辻真先作品は捻りも抑えられた凡作だが、クイズとしての不満は少ない(作者らしいメタな趣向で驚かせてほしかった)
近藤史恵作品は重要と思える伏線を2つ放置した儘で理不尽な解決になってしまいネットでも不評だった。
井上夢人作品は解決に必要なピースの全てを明示した為に小説形式の論理パズルで終わってしまった(陰の伏線をピースの一つに絡めたらエラリー・クイーンのドラマ並みになったかも?)
我孫子武丸作品はSF設定なルールでの問題で、ルール運用の微妙さから2chスレでは少なくとも2つの別解が論理破綻なく成立していた。
推理を楽しむ企画自体は大好きだが、ネットで侃々諤々される時代に、視聴者挑戦に耐えうる作品が簡単に生み出されるハズもなく、結局いちゃもんを楽しむ企画になってしまうのが残念。
作品に接していない方にはワンコインでお釣りもくるし、ネットで侃々諤々を振り返る楽しみもありお得かも。

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