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ミステリの祭典

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トリック・ゲーム
山村正夫編

作家 事典・ガイド
出版日1987年09月
平均点6.67点
書評数3人

No.3 7点 HORNET
(2017/09/28 20:01登録)
 直前の、斉藤警部さんの書評を見て何かが記憶を刺激した。「点描の不気味な挿絵・・・?内外名作のネタバレ・・・?」
 「・・・あぁ、昔読んだぞ、確かソレ!!」・・・ってな感じで思わずAmazonで購入してしまった。やっぱり、若き日に読んだヤツだった。
 「謎解きだけ、手軽に楽しみたい」というときには最適。ただ、名作長編を限られたページで抜き出しているものも多いので、「ソレは背景があってこそでしょ」と感じるものもある(年を経て原作を読んだから言えること(笑))。実際、そういうものは「解答」の説明が長い。
 基本的にはこういうのスキ。でもやっぱ、超有名作品のネタバレも平気でされてるから「これから内外名作を読むぞ!」という方は、ある程度読まれてからの方がいいかも。そうしたら、伏せられている「作品名当て」も楽しめますよ。

No.2 7点 斎藤警部
(2017/09/08 01:05登録)
国内外著名ミステリネタバレのイメージが強い本書ですが、実はオリジナル推理クイズ(これがなかなか凝ってて難しい)も結構収録されています。 点描による美しくもちょっと不気味な挿絵の効果も相俟って、なんとも言えず鮮烈な、独特な、眩しい印象を残す一冊。 私は好きだ。

No.1 6点 江守森江
(2010/12/19 22:54登録)
藤原宰太郎のネタバレ推理クイズ本の系譜に位置する作品。
しかし、さすが大物推理作家?!の山村正夫だけあり協力者の顔ぶれが凄い(中島河太郎・大横溝・高木彬光など)
そんな事は関係無く、古典的内外有名作をダイジェストにしたネタバレ推理クイズ本(作者名のみネタバレ)としてのデキは酷い。
その反面、乱歩の「類別トリック集成」以外にトリック評論が無かった時代に、分かりやすさに重点を置きクイズ形式で章毎に傾向分類した素晴らしい分析本との評価もある。
ミステリー=二時間サスペンス程度な接し方の世の大多数の方々にとっては原典を読まないのだからネタバレなんて関係無く、ミステリー(推理する事)って楽しいと提起した功績の方が遥かに大きいと思っている。
パクリ作品や推理クイズのネタバレの影響で「原作で驚けなかった」なんて苦情は、〈パクリ作品や推理クイズを先に読んだ時の驚き〉と相殺される話だと思っている(←暴論と認識はしてるのでツッコミは勘弁)
※冒頭の挨拶文で「作者名のみのネタバレにし、作者の作品をあたる楽しみも残した」(←同様な表現で正確ではない)なんて書かれているのはご愛嬌。

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