home

ミステリの祭典

login
ふしぎの国の犯罪者たち

作家 山田正紀
出版日1980年10月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 8点 虫暮部
(2021/02/03 12:02登録)
 冷水を浴びせるようなラストは、決して嫌いなタイプではないのに、本作に限ってはあまりにショッキングで悲痛。それだけ登場人物達に愛着を感じていたのはニックネームの効用か? どの作戦も綱渡りの連続なのに、夢の中でステップを踏むような遊戯性をうっすらと滲ませた筆致でなんとなく納得させられてしまう。特に、あさっての方から急襲するような3話目のアイデアに感服。

No.2 5点 ボナンザ
(2015/12/20 11:03登録)
昭和ミステリ秘宝で読了。
表題作は不思議な雰囲気の佳作だが、ラストの展開などは世界観を構築しきれていない感じもあった。
残りの短編はまずまず。

No.1 5点 kanamori
(2010/12/08 20:09登録)
六本木の地下バー「チェシャ・キャット」の常連である3人の男たちが、単調な日常からの逃避のため犯罪ゲームの魅力に引き込まれ....。著者お得意の素人による襲撃ゲーム連作短編集。
コンゲーム風で、ターゲットの誘拐犯と同時に読者をも騙してくれる「誘拐」など、各編トリッキイで面白いが、最終話がなんとも後味が悪い。こういったタイプのミステリは、痛快な幕切れを用意してほしい。

3レコード表示中です 書評